【バス進化形】(上) 旅の安全、新技術が守る

身近な交通手段として暮らしに欠かせないバス。メーカーや運行会社は、安全性や快適さの向上を図る為、技術開発を急ぐ。外国人観光客の需要が高まる一方で、過疎地では乗客数の減少に悩む。高齢で自ら運転するのが難しくなる人が増える将来、社会的な役割は高まる。バスはどんな変化を遂げていくのか?

20170615 07
「最も重要なのは、乗員・乗客の安全性を確保することだ」――。先月、千葉県浦安市で開かれた『三菱ふそうトラックバス』の発表会で、マーク・リストセーヤ社長は強調した。発表した新型バスは、コンピューター制御でギアチェンジする変速機・AMT(オートメイティッドマニュアルトランスミッション)が標準装備された“オートマ観光バス”だ。オートマ化により、運転手の負担は大幅に軽くなる。昨年1月に起きた長野県軽井沢町のスキーツアーバス事故は、乗客ら計15人が死亡し、県警の調べによると、ギアがエンジンブレーキの利かないニュートラルに入っていた。バスは三菱ふそう製だったが、死亡した運転手(当時65)がギア操作を誤った可能性が指摘されている。新型バスは運転手の能力を補い、安全性を高める狙いがある。

開発の主な舞台となった三菱ふそうの喜連川研究所(栃木県さくら市)は、敷地面積117万㎡、テストコースは延長14.4㎞に及ぶ。開発中のバスやトラックが、分刻みで組まれたスケジュールで走る。時速40㎞で走ってきた試験用バスが、大きな白いクッションの数m手前で停車した。カメラとセンサーが障害物を認識し、自動的にブレーキが作動したからだ。“衝突被害軽減ブレーキ”は、国土交通省が2014年11月以降の新型車への搭載を義務付けたが、乗用車の10倍以上の重量がある観光バスは、ブレーキの制御が難しく、改良を重ねる努力が続く。同社バス開発部の伊藤貴之部長(51)は、「観光バスは運転手のプロ意識が頼りだったが、自動運転技術の進化等で、確実に安全性能が高められる」と話す。『日野自動車』も来月3日、AMTを採用した新型観光バスを発売する。歩行者を認識する衝突被害軽減ブレーキを搭載し、一般道での安全性も高めた。日野は自動運転技術との連動にも磨きをかけている。運転席のカメラが、ドライバーが気を失うな等の異常を検知すると、ハザードランプが自動で点滅し、クラクションを鳴らしながら減速して路肩に停車させる“ドライバー異常時対応システム”を実用化する方針だ。


⦿読売新聞 2017年6月8日付掲載⦿
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