【ドクターXは知っている】(07) プロトンポンプ阻害薬は長期服用で骨折リスクが高まる

20170619 12
現在、胃潰瘍や十二指腸潰瘍と診断されて処方される薬は、主に2種類。ドラッグストアでも買えるOTC医薬品(※市販薬)となっているヒスタミンH2受容体拮抗薬(H2ブロッカー)と、OTC化されていないプロトンポンプ阻害薬(PPI)です。患者としては、処方されないと手に入らないPPIのほうにありがたみを感じてしまいそうですが、新潟大学医学部名誉教授の岡田正彦先生は、「PPIは使い方を間違えると危険な薬である」と言います。「海外の論文で、1年以上続けて服用すると骨折を起こす人の割合が22%、4年以上になると54%高まると報告されました。PPIがカルシウムの吸収を妨げることに由来する副作用なのです」。PPIの薬剤の中には、胃潰瘍では8週間、十二指腸潰瘍では6週間というように、保険適応上の投与日数制限が設けられているものもあります。しかし、再発抑制(予防)の為に継続して処方することは認められており、長期間の服用となっている患者は多いようです。「予防効果は証明されていません。どのようなケースでも、8週間以内の使用に留めるべきでしょう。PPIは患者さんが求めるといった面もあります。胃酸を抑える力が強く、効くからです。特に、胸焼けにはよく効きます。ところが、ここには『胸焼けは病気なのだろうか?』という根本的な問題がある。以前は病気と認められていなかったのに、逆流性食道炎という病名が付いたので消化性潰瘍薬の適応症となり、処方されるようになったのです。胸焼けは放っておいても、それ以上悪くなるものではありません。食道が破れて死んだ人なんていませんから。不快感の軽減よりも、副作用のリスクを気にするべきです」(同)。

予てより『健康保険組合連合会』は、医療費削減の為にPPIをOTC化(※処方薬が必要だった薬を一般の薬局で買えるようにすること)するよう、厚生労働省に提案してきました。それでも同省が認めていないのは、安易な風用に対する危険性を否定できないからでしょう。一方、市販の胃薬はどうなのでしょうか? ストレスによって胃が痛くなることが多く、市販の胃薬が手放せないという人も多い筈です。しかし、総合内科専門医の大竹真一郎先生は、「多くの場合、飲んでも無駄である」と結論付けます。「抑々、胃や腸って何も病変が無くても痛くなるものなのです。ちょっと食べ過ぎただけとか、ちょっと緊張しただけでもお腹が痛くなったりするでしょう? このような時には、どんなものでも信じて飲めば多少良くなったりするものなのです。所謂“プラセボ効果”ですね」。一方で、本当に大変な胃の病気――胃潰瘍や十二指腸潰瘍の痛みには、市販の胃薬は効果が無いのだといいます。「洒落にならない痛みならば、誰でも医者に行くと思うんですが、市販薬を飲む場合ってそこまでのレベルじゃない時ですよね。でも、ちょっとくらいの潰瘍だったら、放っておいても治ることが結構あるものなんです。人間の病気で、発生した瞬間から一生残るものなど数少ないですから。市販の薬を飲んで治るくらいなら、抑々大した病気ではなく、放っておいても問題ない訳です。『ちょっと胃が痛いな』という程度で市販の胃薬を飲むのは無駄。昔からある家庭用常備薬等も、気休めでしかないと思っています」。耐えられないような痛みなら病院へ行き、処方される薬も長期の服用は避けるようにする。それが胃痛との正しい付き合い方のようです。 (取材・文/フリーライター 浅羽晃・編集プロダクション『アートサプライ』 宮田文郎)


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