【急展開の改憲論議】(03) 維新「政治は貸し借りや」

20170623 05
首相の安倍晋三(62)が憲法9条に自衛隊を明記する案を示した先月3日。北京にいた自民党副総裁の高村正彦(75)は、公明党副代表の北側一雄(64)に話しかけた。「この案なら公明党も乗れますか?」。北側は「今の自衛隊の枠を超える書き方だと困りますね」と理解を示しつつ、クギを刺した。幹事長代行の斉藤鉄夫(65)が自民党議員から安倍の考えを耳打ちされたのは、前日の2日だった。「あの話、言っていなくてすみませんでした」。同22日、安倍は首相官邸を訪れた代表の山口那津男(64)に謝った。「事前の意見調整は全く無かった」と党幹部は話す。党関係者は、「安全保障の話題は鬼門」と漏らす。2015年成立の安全保障関連法の際も、支持母体である『創価学会』の説得に手間取った。先月中旬の党役員会では、理解を示す意見と慎重論が交錯。山口は最後に、「軽々には言えないね。自民党の議論を見守ろう」と収めた。専守防衛に徹する自衛隊を担保する記述が、公明党の譲れない一線になる。

慎重な公明党と対照的なのが日本維新の会だ。同19日夜、大阪市の居酒屋。「総理から9条の発信があった。これまで時期尚早と言ってきたが、僕らも見解を纏めていい頃だ」。維新代表の松井一郎(53)は、酒を酌み交わしていた党法律顧問の橋下徹(47)に語りかけた。橋下も、「それでよいと思います」と応じた。同8日夜、赤坂の料亭『小みや』に維新幹事長の馬場伸幸(52)と自民党幹事長の二階俊博(78)らが集まった。話題は、大阪府が誘致を目指す2025年の『国際博覧会(万博)』。二階は上機嫌で、「細かいことはようわからんが、君らのいいようにしたまえ」と語り、誘致を後押しする考えを伝えた。維新議員は、「安倍さんの最優先課題は改憲、僕らは万博誘致。政治は貸し借りや」と話す。維新は同11日、共謀罪の趣旨を盛り込んだ組織犯罪処罰法改正案の修正協議で、自公両党と歩み寄った。“自公維”の協調は改憲にも繋がる。23日、国会内で馬場、維新国対委員長の遠藤敬(49)ら幹部は、「改憲で僕らが後れを取るわけにはいかない」と確認した。互いに利用し合って信頼を高める。改憲は、将来の連立政権の枠組みにも関わる。 《敬称略》


⦿日本経済新聞 2017年6月15日付掲載⦿
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