【男たちの貧困】(05) バンドを続ける限り貧乏は続く…ライブをする度に大赤字! カネ無し火噴きバンドマン

20170627 10
ステージの上でベースを弾きながら、巨体を揺らして大暴れしているサンダーさん(40代)を見ていると、その豪快さから、とても貧乏を拗らせているようには見えない。しかし、「バンドをやればやるほど貧乏になります」と苦笑いをする。バンドはエンターテインメントと言い切るサンダーさんは、先ずコスチュームに拘る。身長190㎝・体重100㎏を超える巨体ということもあって、基本的にオーダーメイドで、市販のものの2倍近くの金額になる。また、マイクスタンドも特注で、10万円以上かけて製作したそうだ。「基本的に、アマチュアバンドなんてチケットは手売りでノルマがありますから、先ず儲からない訳です。だから、バンドは続けるほど貧乏になりますね(溜息)」。それならばと自らライブを主催したところ、大赤字を出し、「白塗りの顔の下が青ざめた(苦笑)」。バンドの赤字や生活費もあるので、働かなくてはいけない。そこでサンダーさんは、派遣や日雇いで糊口を凌ぐ。「勿論、正社員等になれば生活が安定するのはわかっていますが、バンドっていつオファーがあるかわからないじゃないですか? そういう期待もあって、どうしてもアルバイトになる」。以前は、時間に融通が利くバイク便のアルバイトをしていたという。しかし、歩合制で月給が7000円という月もあり、あまりにも生活が安定しなかったそうだ。「今は派遣の倉庫作業で、月給にして16万円前後ですから、家賃や光熱費を引いてバンドの赤字を返済すると、月に1万円程度しか残らなくてキツい」。

勿論、節約はする。職場での昼食は弁当持参にしている。主なメニューはカツ丼だという。「まぁ、カツといっても、駅菓子のビッグカツってあるじゃないですか。あれを白飯の上に乗せて終わりです(笑)。いやでも、結構美味いんですよ! お金がある時は、飯・ビッグカツ・飯・ビッグカツと2段重ねをします」。実は、サンダーさんにはある特技がある。それは火噴きだ。20年以上、噴き続けているという。「抑々、最近のライブハウスは消防法で噴けるところが無いに等しい。で、ある日、許可を貰いステージで噴いたら、空調ダクトに炎が吸い込まれてしまって、ビルが大火事になりかけて…」。その結果、消防車8台とパトカー4台が出動する騒ぎになり、以降、東京都内のライブハウスから敬遠されるようになった。そんな特技を生かしたアルバイトもあるという。それが火噴きタレント業だ。「アーテイストのミュージックビデオや映画とかで、火を噴く人が必要な時に声をかけて頂くんです。これまでに、宇多田ヒカルさんやEXILEさん等のミュージックビデオで噴かせて頂きました。1日拘束で大体、税金とか引かれて2万円弱とかになります。映画とかロケものだと、その倍とか」。しかし、その火噴きタレントの仕事も数がある訳ではない。「誰かしら、毎日、ミュージックビデオの撮影をしてくれたり、朝の連ドラで火吹きシーンがあれば御の字なんですけど(苦笑)。あったとしても月に1回程度。あくまでもアルバイト感覚です」。また、たとえ毎日、火噴きの仕事があったとしても、それはそれで不可能だそうだ。「身体に負担がかかるからです。詳しくは企業秘密ですが、オイル類を使います。本番は1回でも、リハーサルで10回位は噴くので、どうしてもオイルを飲み込んでしまい、翌日に下痢になりますね。火を噴いてのことなだけに、まさにヤケクソです(笑)。1週間はゲップがオイル臭い」。なお、体調が戻るまでに1週間を要するという。それもあっての倉庫アルバイト生活だが、何故バンドや火噴きに拘るのか? 「やっぱり、一度、人前で脚光を浴びる喜びを知ってしまうと…。だけど、私生活を考えると…心が揺れます」。そんなサンダーさんは、自らが噴く炎で自分を照らした。 (取材・文/フリーライター ゐりゑ)


キャプチャ  キャプチャ
スポンサーサイト

テーマ : 社会問題
ジャンル : ニュース

轮廓

George Clooney

Author:George Clooney

最新文章
档案
分类
计数器
排名

FC2Blog Ranking

广告
搜索
RSS链接
链接
QR码
QR