【JR・栄光と苦悩の30年】(12) ギラギラ肉食系から草食系へ…人気・給料に見る人材変化

嘗て、“エリートの巣窟”と呼ばれた国鉄。選ばれし者だけが入社できた時代から、今や就職人気ランキング上位の常連となる等、良くも悪くも“普通の企業”に成り果てた。

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何百人と集まった選りすぐりの秀才集団が、僅か15席の椅子を奪い合う――。嘗ての国鉄本社の事務職といえば、そんな熾烈な競争を勝ち抜いた、ごく一部のエリートだけが就ける職種だった。東京大学法学部卒は当たり前で、就職試験では霞が関省庁を滑り止めとして受験。実際に、あるJRグループ元首脳は、『日本銀行』の内定を蹴って国鉄への入社を決めたという。そんな“選民思想”も今は昔。民営化の歩みと共に、人材の質は驚くほどに変化した。左表を見てほしい。JRグループの長男坊ともいえる『JR東日本』の大学別就職者数を見てみると、民営化直後に断トツだった東大が、今やトップ10からも外れている。代わりに日本大学や東北学院大学といった私立大学からの採用が増えている。近年は、嘗ての事務職(※現在の総合職)と現場職を一括採用していることもあるが、最早“尖った”エリートに選ばれる企業ではなくなったのが現状だ。よく言えば広く門戸が開かれ、人材の多様化が進んだとも言える。

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近年、JR主要3社(東日本・東海・西日本)の学生人気はうなぎ上りだ。人気上昇の理由は、学生の大手志向・安定志向にある。言ってしまえば、国鉄時代のギラギラとした“肉食系”は姿を消し、安定を求める調整型の“草食系”が増えているということだ。その一方で、給与は頗る高い。ある総合職の若手社員は、「金融機関と比べると低いし、業務量に見合っているとも思わない。現場(技術系)から見ればとてもいいのだろうが…」と不満を漏らすが、大企業の平均を大きく上回る給与であることも確かである。特に、ここ30年の推移では『JR東海』が飛び抜けて高い。“安定性抜群の超優良企業”。そんなイメージがJR主要3社に定着して久しい。但し、それに危機感を募らせたのか、別のある社員は「最近の採用傾向は少し変わってきており、以前の公務員的な調整タイプから、キレ者タイプの人も増えている。未来の葛西(敬之・JR東海名誉会長)さんを生み出そうとしているのではないか?」と言う。社会インフラ企業であるとはいえ、経営がこのまま盤石である保証はどこにも無い。今こそ、大企業体質の抜けないJRを変革できる、嘗ての国鉄改革派のような図抜けた人材獲得が急務となっている。


キャプチャ  2017年3月25日号掲載
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