【体技心・田中将大4年目の挑戦】(03) ダル、高め合う存在

20170707 04
注目していたのは日本メディアだけではなかった。大リーグでは初の“田中vsダルビッシュ”。今月23日、『ニューヨークヤンキース』対『テキサスレンジャーズ』戦で実現した2人の日本人投手の投げ合いを、アメリカメディアも大きく取り上げた。ダルビッシュが150㎞台後半の速球と、50㎞近く遅いカーブで緩急をつけ、7回無失点。田中もスプリットやスライダーを駆使して8回無失点と、持ち味を出し、息詰まる投手戦を演じた。2学年上で同じ関西出身のダルビッシュの存在を知ったのは、『宝塚ボーイズ』に入団した中学1年生の頃。「超有名でしたよ。中学生で140㎞出すなんてあり得なかった。『羽曳野にダルビッシュっていうやべぇヤツがいるらしい』って先輩たちと話していました」。初対戦は田中が楽天入りした2007年で、この年は2戦2敗。身近に感じたのは、2008年の北京オリンピック、翌2009年のワールドベースボールクラシック(WBC)で日本代表として共に戦ってから。「刺激を受けたのは、野球に取り組む姿勢。トレーニング・食事・体の使い方。色々な話をしてもらった」。尊敬の念が募る一方、負けたくない思いも強まった。日本での直接対決は田中の1勝3敗。「僕が勝手に意識して、『負けないぞ』って思っていた」という相手は2012年、先に海を渡った。

大リーグでの実績はほぼ互角。「ダルさんの真っすぐは凄い。自分には無いのはわかっている」と言いつつ、「『ああなりたい』というのは無い。自信を持っていると言えるのはコントロール。自分のスタイルで投げるだけ」と自負心も覗く。実績を積み、尊敬する先輩はライバルへと変わったのか? そう聞くと、言葉を選んで答えた。「高め“合う”と向こうも思ってくれているかはわからない。(自分が)一方的に思っていても、ライバルじゃない」。ダルビッシュは23日の試合後、「昔は弟分みたいな感じだったけれど、メジャーで向こうも成績を残している。去年(右肘の手術から)復帰してから、自分がアドバイスを貰っていた」と明かした。ツイッターでも「同じ時代で投げてきて、同級生のような位置づけ。ニューヨークで投げあい、お互い好投できたのは一生の思い出になるでしょう」と記した。先輩の言葉を聞く限り、後輩の一方的な“片思い”ではないようだ。2人は直接対決から中4日の28日も先発し、田中は2戦連続の好投。先月8日以来の勝利で、ダルビッシュと並ぶ6勝目となったが、「『少し安定はしてきたのかな』とは思うけれど、未だ2試合。続けていくだけ」と感概に耽ることはない。互いに認め、競い合う相手を意識しながら、前に進み続ける。田中の愛称と言えば、高校時代に定着した“マー君”だが、ダルビッシュには“まさお”と呼ばれている。2009年のWBCで、藤川(阪神)に「マー君というより、まさおという顔」と言われ、名付けられた。扨て、本人は“マー君”と呼ばれることについて、どう思っているのだろうか? 「60歳になっても問題ない?」「世間の皆さんが呼んでくれるなら」。「小さい子から呼ばれるのは?」「“田中”と呼び捨てにされるよりはずっといい」。「(1歳の)息子さんから呼ばれたら?」「うーん、それはちょっと嫌ですね…」。だそうだ。 (ニューヨーク支局 宮崎薫)


⦿読売新聞 2017年6月30日付掲載⦿
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