【大機小機】 会社を潰すのは経営者

『日本マクドナルド』の創業者・藤田田氏は講演会で、「給料を払い過ぎて潰れた会社は無い。会社が潰れるのは経営者が無能だからだ」と言って、周りを慌てさせたという。また、「どんな環境でも売り上げを伸ばすのが商人の知恵であり、才覚である。売り上げの低迷を世の中や政治のせいにするのは、己の知恵の無さや勉強不足を露呈しているに過ぎない」とも言っていた。ただ、マクロの経済環境は企業には動かすことができないが、企業業績に極めて重要だ。例えば、日本の消費は消費税増税後に低迷したままだ。こういう時に企業が売り上げを増やすのは難しい。また経営学でも、「企業業績は企業の置かれた産業環境等による部分が大きく、経営者の能力による部分は小さい」との研究もある。実際、藤田氏もデフレの時代に価格戦略を失敗して、引退を余儀なくされた。だが、従業員と経営者のどちらが企業業績に責任が重いかと言えば、結論は言うまでもない。経営に責任を持つから経営者という。その点、日本の経営者に問題は無いか? 『日産自動車』は『ルノー』の傘下に入って、カルロス・ゴーン氏を迎えて復活した。『鴻海精密工業』に買収された『シャープ』の今年4~6月期の連結最終損益は黒字化が見込まれる。これらはごく一部の成功例かもしれないが、より気になるのは日本の経営者の高齢化だ。『東京商工リサーチ』の2016年全国社長の年齢調査によると、2016年時点の日本の経営者の平均年齢は61.19歳と、5年前の60歳から更に高齢化している。また、70代以上が増加している。そして同調査によると、経営者の年齢が上がるにつれ、減収企業・赤字企業の割合が増えてくる。経営者の高齢化は、日本の経済成長率にも影響を及ぼすかもしれない。スタンフォード大学のエドワード・レイジアー教授らの2014年の論文によれば、高齢化によって起業家活動が衰えることで成長率が下がる可能性を指摘している。企業内でも、高齢の経営者が後進の行く手を阻害すると、成長率に悪影響が出る。藤田氏の例が示すように、ごく一部を除き優れた経営者も軈ては潮時を迎える。大事なのは、その潮時を間違えずに、如何に後進に道を譲るかである。 (カトー)


⦿日本経済新聞 2017年7月7日付掲載⦿
スポンサーサイト

テーマ : 経済
ジャンル : 政治・経済

轮廓

George Clooney

Author:George Clooney

最新文章
档案
分类
计数器
排名

FC2Blog Ranking

广告
搜索
RSS链接
链接
QR码
QR