【男たちの貧困】(07) 風呂無し人生当たり前の“地下芸人界のドン”…「テレビに出るのは緊張する」、浮浪者並みの極貧カルト芸人

20170711 08
四半世紀以上に亘って、細々と芸人を続けているチャンス大城さん(41)。壮絶な実体験が売りだが、大半のネタがシュールな為、“伝説のカルト芸人”・“地下芸人界のドン”と呼ばれている。そんな彼が世に出るきっかけとなったのは、内臓の全てが左右逆という特異体質。5万人に1人しかいない全臓器反転症だ。このおかげで2003年、嵐の冠番組に招かれた。「“Dの嵐”(日本テレビ系)で、ホンマに右に心臓があるのかを検証されたんです。医者がいて、レントゲンを撮られて、スタジオでは嵐の5人に聴診器を当てられましたよ。その流れで、“奇跡体験!アンビリバボー”(フジテレビ系)でも、透視能力のあるロシア人のナターシャちゃんが僕の内臓を見破れるかという企画で出演しました。そうしたら、下半身を指差されましてね。僕、昔の事故で睾丸が欠けているんですけど、それを当てられて『企画と関係ないやないか!』言うてね(笑)」。『よしもとクリエイティブエージェンシー』が運営する芸人養成学校『大阪NSC』に大城さんが入学したのは、中学3年生の時。一度は退学するも、後に2度目の入学を果たし、『次長課長』や『ブラックマヨネーズ』等と同期になった。卒業後は上京し、スパルタで知られる某お笑い事務所に入って凡そ3年間、先輩芸人の付き人を務めた。しかし、常に先輩芸人に張り付いていなければならず、アルバイトが全くできなかった為、生活費として250万円の借金を負った。

「家賃1万8000円のアパートに相方の三宅と住んでいたんですけど、あまりにもお金が無いから、相方が封筒を糊で接着する内職を始めまして。ある日、『酒を飲みたいなぁ』ということになって。アパートにあった掃除用のアルコールスプレーを水で薄めて、塩をかけた糊をツマミにして酒盛りをしました。全然イケましたよ。糊が3分の1無くなったあたりで酔っ払いましたし」。この頃の大城さんの悩みは“空腹”と“鼠”。壁を指でかきむしり、それを醤油で妙め、マヨネーズをかけて食べたこともあれば、コンビニが毎朝5時に捨てる賞味期限切れの弁当を回収する生活で3~4ヵ月凌いだ時期もある。築50年、トイレ・風呂無しの4.5畳のボロアパートの部屋には、鼠の死骸が転がっていたことも…。銭湯に行くお金が借しく、髪はお湯の出ない流し台の冷たい水で洗った。「『新宿中央公園で説法を聞いたら昼の炊き出しを貰える』というのがあって、あれは助かりました。僕は当時、ロン毛やったんですけど、ある朝、炊き出しを貰った後、ベロベロに酔っ払って帰ったら髪が無い。その団体がホームレスを散髪してくれる日やったらしく、ホームレスやと思われた僕も丸坊主にされていたんです。鏡見てビックリですよ」。お金の為に、ブラックバイトにも手を出したこともある。「近所に『ネタをしたらタダで飲ませたる』というバーがあったので、よく行っていたんです。ある日、そこの人から『中国人と結婚してくれ』と婚姻届と離婚届を同時に渡された。言われるがままに書類を書くと、40万円貰えました。それでバツ1になったんです」。本当の“結婚”も経験はしている。36歳の時、お笑いライブの打ち上げで出会い、同棲した女性・ケイちゃんがその相手だった。しかし、彼女はある日、「半年旅に出たい」というセリフを残して行方不明に。その数ヵ月後、地元のライブで母と再会した際に教えられた病院に行くと、ケイちゃんから「昨日産まれたの」と乳児を見せられた。まさかの“デキてました婚”となったが、結局は上手くいかずに離婚。バツ2になった。現在は芸人の他に、ライブハウスのドリンクカウンターや居酒屋で働く大城さん。平均収入は月10万円ほどで、家賃は3万円だ。「今は風呂・トイレありに住んでいますけど、『売れたいか?』と聞かれると悩みますね。テレビに出るのは緊張するんで、無理かなぁ」。大城さんには“地下”の空気が肌に合っているようだ。 (取材・文/フリーライター 伊藤雅奈子)


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