【小池劇場第2幕】(上) 知事主導、女性が支持

今月2日投開票の東京都議会選で、小池百合子知事が率いる地域政党『都民ファーストの会』等小池支持勢力が、過半数(※64議席)を大きく上回った。都庁と議会という首都の両輪を実質的に掌握した小池知事。圧勝を齎した背景と、都政や国政の今後を探った。

20170712 04
「私に東京大改革をさせて下さい!」――都議選が告示された先月23日夜、JR吉祥寺駅(東京都武蔵野市)前のロータリー。都民フの候補者・鈴木邦和氏(28)が懸命に訴えても、足を止めるのは数人だった。ところが翌日、同じ場所で小池知事と並ぶと、光景は一変した。「あっ、小池さんだ。見ていこうよ」。若い女性2人組が立ち止まる。この日の聴衆は500人超。「小池人気だけで当選できた訳ではないが、選挙戦を通じて知事の力は本当に大きかった」と鈴木氏は振り返る。都民フは、公認候補50人の内、40人が新人。その6割は区議や市議の経験も無い。様々な分野から集まった急拵えの政治集団を躍進させたのは、多い日で十数ヵ所を回った小池知事の“トップセールス”だ。特に女性からの人気は絶大だ。日本経済新聞等が実施した都議選の出口調査で、小池知事を「支持する」と答えたのは、男性66%に対し女性72%。男性は「支持しない」が26%いたが、女性は17%だった。千代田区の主婦(34)は、「男社会の都議会に物言う姿が格好いい。何かを変えてくれる気がする」と期待する。

「私はマクロンさんと同じことをやっている」。小池知事は、新人候補を並べてフランス国民議会選で圧勝したエマニュエル・マクロン大統領に、自らを擬える。既成政党に対する不信感が新党への期待を膨らませ、政治経験の乏しい候補者たちが幅広い支持を得る構図だ。今回の圧勝によって、小池知事が都政運営を盤石にしたのは間違いない。ただ、地方政治は、首長と議会が其々選挙で選ばれる二元代表制。小池知事の人気によって当選した都議たちが、首長のチェック役を担えるのか懸念は強い。「知事のイエスマンばかり増えるようでは、都議会が本来のチェック機能を果たすことができない」。自民党幹部は選挙戦で、“小池1強”の都民フを繰り返し批判してきた。小池知事は3日、都民フの代表を辞任して知事の職務に専念することを表明したが、今後も都民フで強い影響力を持つのは確実だ。山梨学院大学の江藤俊昭教授(地方自治論)は、「小池知事には都議会の意見を尊重する姿勢が必要」と指摘する。「議会が小池知事の判断を追認するだけなら、これまで都民フが批判してきた“ボスの政治”と変わらない」。日本経済新聞社が5月に行った東京都内の区市町村長へのアンケートでも、「特定の会派(政党)に偏らず、皆の意見を聴いて」「過去への批判ばかりせず、今の課題を解決すべきだ」といった声が上がった。様々な立場の声を聞き、待機児童問題や防災等、身近な課題で具体的な成果を示せるか? 改革への期待に応えられなければ、次は自らが逆風に曝される。カギを握る第2幕が始まった。


⦿日本経済新聞 2017年7月4日付掲載⦿
スポンサーサイト

テーマ : 政治のニュース
ジャンル : ニュース

轮廓

George Clooney

Author:George Clooney

最新文章
档案
分类
计数器
排名

FC2Blog Ranking

广告
搜索
RSS链接
链接
QR码
QR