【南鳥島に注目せよ!】(16) 新資源発見を支える日本の立役者たち

20170719 06
前回少しだけ触れた、沖縄近海で発見された海底熱水鉱床の1つである『ごんどうサイト』。久米島沖にある第3久米海丘で、こちらは海上保安庁が発見したものだ。海丘とは、海底からの高さが1000m未満の海山を指して使う言葉である。沖縄本島から100㎞ほど西に位置する久米島。ダイビングの人気スポットとしても知られるこの島の近海で、国内でも最大級のチムニー群が発見された。海底熱水鉱床の周辺には、必ずといっていいほど存在するチムニー。逆に言えば、海底にチムニー群があれば、そこには海底熱水鉱床が存在しているということだ。この発見の立役者が、海上保安庁が誇る最新鋭の自律型潜水調査機器『ごんどう』である。AUVとも呼ばれる、プログラムされた経路を自動で潜行して調査を行う優れもの。深く潜行しての調査が行えるので、水深の深い海域であっても微細な海底地形を検出できるのだ。このごんどうによる訓査で、水深約1400mの海底に、南北1500m・東西300mという広大な範囲で、チムニー群が分布しているのが判明。周辺には、高さ10m程度のマウンドも多数認められた。

チムニーの高さは10m級のものが多かったが、20mを超える巨大なものも存在。黒色~透明の熱水が噴き出していることから、周辺のマウンドも、チムニーの熱水活動により形成された“熱水マウンド”と推測される。この結果を受けて、AUVを使った更なる探査や、試料の採取等が2014年11月に行われた。採取された試料は、銅を13.0%、亜鉛を12.3%と大変多く含有しており、クオリティーの高さも文句無し。チムニー群が分布する範囲の広さからも、かなりの資源量が期待できる有望な海底熱水鉱床と言える。商業化へ向けた動きが急ピッチで進められている海底熱水鉱床だが、中心的役割を担っているのが『石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)』。研究機関や民間企業と連携しつつ、様々な開発プロジェクトに取り組んでいる。海底熱水鉱床の開発計画も長期に亘るもので、第1期である2008年度~2012年度には、日本の排他的経済水域における資源量の評価や、環境に配慮した開発技術の検討等が行われた。最新の海洋資源調査船『白嶺』にも搭載されているマルチビーム音響測深装置等により、地道に進められた海底地形の調査。沖縄近海で発見された数々の海底熱水鉱床は、そんな弛まぬ努力の“結晶”である。世界に先駆けて実証実験が行えるのも、採掘試験機のテストや掘削試験といった数々のトライ&エラーと、データの蓄積があるからこそだ。それに、採鉱や揚鉱に成功した後にも課題はある。海底熱水鉱床から採取した鉱石の組成はかなり複雑で、その分離・精錬を行う過程で、既存の方法が使えるかどうか判然としないのだ。商業化に向けたJOGMECや研究機関の奮闘は、まだまだ続いていく。


キャプチャ  キャプチャ
スポンサーサイト

テーマ : 環境・資源・エネルギー
ジャンル : 政治・経済

轮廓

George Clooney

Author:George Clooney

最新文章
档案
分类
计数器
排名

FC2Blog Ranking

广告
搜索
RSS链接
链接
QR码
QR