日枝院政の“番頭”宮内正喜の人物評――“ボス”が一線から退いても『フジテレビ』の低迷は続く

20170719 09
視聴率低迷と業績悪化にもがく『フジテレビ』が、亀山千広社長を『BSフジ』の社長に“格下げ”する人事を発表した。亀山氏の更迭はある程度予想されていたが、その後任にBSフジの社長である宮内正喜氏(※左画像)が就くという人事は、同氏の73歳という年齢もあり、社内に波紋を投げかけた。巷間言われている通り、『フジメディアホールディングス』の相談役に退きながらも、実質的な代表権を手放さない日枝久氏による“院政”が敷かれるのは当然だが、宮内氏に託されたフジ再建の道筋は極めて険しい。宮内氏は、番組制作等で大きなヒット作がある訳ではない。慶應義塾大学法学部を卒業後、1967年にフジテレビに入社し、編成制作局長等を歴任したものの、幹部になって以降は編成・人事・総務を担当した。企業として危機に直面した2005年のライブドア事件では、宮内氏が事後処理に活躍し、数字と法務に強いことから、“日枝会長の参謀”と呼ばれていた。2007年、専務を務めていた宮内氏は、山田良明常務(※『共同テレビジョン』前社長)等と並び、“次期社長候補”の1人だった。結果的には、宮内氏よりも4期下の豊田皓氏(※当時常務・営業担当)が社長に抜擢され、宮内氏は系列の『岡山放送』社長へ転じた。

しかし、この人事にも日枝氏の配慮が表れていた。日枝氏は岡山の旧家出身であり、故郷に対する思い入れが強い。この為、宮内氏に白羽の矢が立ったのであり、日枝氏の期待を感じるものだった。実際、宮内氏の送別パーティーで日枝氏は、こうした趣旨の発言をしていたという。岡山時代にも日枝-宮内ラインは健在だった。『ロックフェラー財団』と親交の深い日枝氏の意を汲んでか、宮内氏はアメリカのヘンリー・キッシンジャー元国務長官を招聘して、岡山で講演会を企画。また、『有栖川宮・高松宮ゆかりの名品展』を東京と岡山で開催するにあたり、宮内氏自ら協賛社探しに奔走した。同氏は毎週のように上京し、日枝会長に報告・連絡・相談する姿が目撃されていたという。フジの幹部が語る。「日枝会長は宮内氏が可愛くて仕方ない。他のグループ会社幹部からの要望などあまり聞かないが、宮内氏については『何とかしてやろう』と手を差し伸べる」。また、今回の人事に合わせて、「30年来、日枝氏に仕えてきた横山淳取締役を、秘書室長から外す人事が決まった」(同)。宮内氏と横山氏は反りが合わないと言われており、これに配慮した異動とみられている。更には、日枝氏の相談役室と宮内氏の社長室は同じフロアに置かれ、HD新会長の嘉納修治氏は別フロアに追いやるという。「フジが今置かれた環境の中でベストの人事だと思っている」。先月25日、フジテレビの各部門のトップが集まる拡大局長会の場で、日枝氏は今回の人事についてこう自賛した。その上で、宮内氏について、「総力を挙げてフジテレビを立ち直らせてくれると思う」と期待を語った。更に日枝氏は、こう続けた。「私も引き続き取締役相談役として、またフジサンケイグループ代表として、陰ながら応援はしていきたい」。“院政”を明言するボスの下で、宮内新体制が船出する。


キャプチャ  2017年6月号掲載
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