『週刊現代』独占インタビューに同業者から異論続出! 『任侠団体山口組』織田絆誠代表が広げた“脱ヤクザ路線”の大風呂敷

『神戸山口組』を飛び出して『任侠団体山口組』を立ち上げた織田絆誠代表が、『週刊現代』の独占取材に応えて、思いの丈を激白。あまりに理想論ばかりに終始する主張には、多くのヤクザ業界人が眉を顰めている。現代ヤクザ界の異端児は、一体どこへ行くのか? (取材・文/フリージャーナリスト 柳沢十三)

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任侠団体山口組(織田絆誠代表)が結成されてから、早くも1ヵ月が経過しようとしている。しかし、新団体の誕生は、未だ大きな波紋を呼んでいる。神戸山口組(井上邦雄組長)の最前線に常に身を置いて戦い続けてきた織田代表が離脱した事実は、ヤクザ業界の人間に大きな衝撃を与え続けているのだ。「現在でも、まさかという気持ちが消えていない。井上組長に尽くそうとする織田代表の姿勢や思いは、並々ならぬものがあったからな。まさに腹心中の腹心だよ。実力が飛び抜けていただけでなく、強い信頼が無ければ、4代目山健組(井上組長兼任)の幹部から、いきなり神戸側の最高幹部(※若頭補佐、その直後に若頭代行に就任)に大抜擢されることもなかったろう」(元山健組組員)。このヤクザに限らず、多くの警察やマスコミの関係者らも、当初は「織田代表が神戸側から離脱する」と聞いても、額面通りには受け取っていなかった。「神戸側に籍を置いたままで織田代表らが6代目側を攻撃すると、井上組長が使用者責任に問われてしまう。そこで敢えて、表面的に神戸側から離れる道を選んだのだろう」と解釈したのだ。つまり、「井上組長に司直の手が伸びないよう気遣って、織田代表らだけで“仕事”をやり遂げる為に決起した」と理解したのである。所謂、この“偽装分裂説”は、かなりの信憑性を以て各方面に出回った。関西地区に拠点を構える他組織幹部も、その偽装説を耳にした1人だ。「分裂には驚いたが、『実は偽装分裂らしい』との話を聞いて、『なるほど』と膝を叩いた。『それなら納得できる』とね。『あの井上組長と織田代表の2人が仲違いする筈がない』と誰もが信じ切っていたから。『織田代表は凄い、流石キレ者や』と大絶賛だった。発売された“アレ”を見るまでの僅かな期間だけだったけどな」。

他組織幹部が語った“アレ”とは、2017年5月8日発売の週刊現代に掲載された『“任侠団体山口組”トップが私だけに語ったこと』と題した4ページのインタビューレポートを指す。フリージャーナリストの溝口敦氏からの問いかけに、織田代表が詳細に答えているのだ。任侠側が発足して以降、織田代表にとって初めてのメディア登場だった。「2つの大きな船はこれからじわり、じわりと沈んでいきます」「“任侠団体”と冠につけたのは要するに我々の最終目標が“脱反社”だからです」等、刺激的で興味を惹かれる織田代表の肉声が、インタビューのあちらこちらに散りばめられていたこともあって、ヤクザ業界を中心に発売直後から大きな話題を呼んだ。先ずは、思いがけなく見送る側となった、関西地区で活動する神戸側の傘下組織幹部から話を聞いた。「6代目山口組(司忍組長)において、多額の上納金・出身団体への贔屓・進言諫言が聞き入れられないの3点が、“名古屋方式”と呼ばれて忌み嫌われていたことは、神戸側の全員が知っている。それが基で、6代目側を離脱して俺たちは神戸側を結成したのに、織田代表は『神戸山口組の組織運営、中でも山健組の組織運営が名古屋方式そのものだった』と言う。だから神戸側を離脱して新団体の任侠側を立ち上げたという理屈だが、『何か嫌なことがあれば逃げ出せばいい』という子供の発想ではないか」。勿論、そういう神戸側の人間たちも、一度は6代目側から逃げ出している訳だが、一度と二度では意味が大きく違うのだという。「正直、神戸側の誰もが、6代目側から出た時点で思いっきり後ろめたさがあった筈だ。あんな思いは2度と味わいたくない。だから神戸側で歯を食いしばって頑張ろうとしているのに、どうして離脱なんて選択ができるのか理解できない。不満を感じる度に新団体を作っていては限が無いだろう」(同)。だが、織田代表によれば、今回の離脱劇は山口組再統一を見据えたものだという。そして、その大同団結が成就する条件について、大胆にも織田代表は、6代目側と神戸側の親分衆の実名を挙げて言及している。「『6代目側の司組長と、髙山清司若頭、それに神戸側の井上組長と、正木年男総本部長が引退しない限り、統一はあり得ない』と織田代表は語った。6代目側のトップとナンバー2、神戸側のトップと違って、一般に名が通っていない正木総本部長を態々名指しした理由は、実際のところ、誰にとっても良い印象が無い人物だからだ。これを見てニヤリとした人間は、3つの山口組に沢山いたに違いない」(中部地方で活動する6代目側の傘下組織組員)。真意を読み切れないインタビュー記事ではあるが、敢えて出された正木総本部長の名には、織田代表の本音が込められていそうだ。

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山口組再統一の文脈の中で、織田代表は6代目側と神戸側を“2つの大きな船”と例え、更に「未来が決して明るくない」とも述べている。九州地方に拠点を構える神戸側の傘下組織幹部が、声を大にして訴える。「大きな船が『じわり、じわりと沈む』と言うが、何を根拠に『大きい船だけ沈んで、自分らの船は沈まない』と断言できるのか? 『自分らは警察や世間から反社会的集団のレッテルを貼られない』と考えているのだとしたら、かなり見通しが甘いだろう。“組長を置かない”・“盃を交わさない”ことで、ヤクザ組織ではないことをアピールしたつもりなんだろうが、捜査当局の目を躱すのは絶対に無理だ」。抑々、織田代表は任侠側を“沈みゆく2つの山口組にとっての救命ボート”と例えているが、これに対しても「お前が言うな」と強い反発がある。「任侠側の結成会見に出た翌日、神戸側に戻った直系組長がいただろう? 救命ボートから沈もうとする船に戻ることなんてあるのか? 他にも、任侠側で本部長補佐に任命された途端、神戸側に戻った親分もいたな。どれが本当に沈む船なのかは、よく考えてから話したほうがいい」(同)。現在のところ、任侠側は傘下組織数や構成員数を公にしていないので、全容は不明だ。しかし、あまりにも組員の出入りが流動的なので、「“しない”のではなく“できない”のだろう」と推測する業界関係者もいるほどだ。神戸側の伊藤寿邦舎弟(『健心連合会』会長)は、一度は相談役として任侠側の結成会見に出席したが、その翌日に神戸側へ復帰している。このように、織田代表がインタビューで語った発言は、兎角、現実とのギャップがあるのだが、会見直後に発生した暴力事件もその1つ。

「溝口氏の質問である『抗争が激化する方向にはいかない?』に、織田代表は『1人も傷つかず、命を落とさず、1つの山口組になることがベスト』と答えている。だが、結成会見当日の夜、神戸市内で山健組の與則和本部長(『與組』組長)と、任侠側に移籍した山健組風紀責任者だった牟田秀次郎元幹部が、口論から殴り合いに発展する事件を起こしている。織田代表の理想が任侠側に浸透していないことは間違いない」(東京都内で活動する6代目側の傘下組織幹部)。任侠側は、従来のヤクザ組織とは大きく違い、結成の際、各人の間で盃を交わしていない。また、組織のトップである組長を置いていない。これには「自分なりの信念が投影されている」と織田代表は溝口氏に語るが、北海道に拠点を構える6代目側の傘下組織組員によれば、ヤクザが落ち着いて読んでいられる代物ではなかったという。「『組長になりたくて神戸山口組を出たのじゃない。求められても最後まで固辞して組長の座は空席、私はあくまでも同志の代表』という理由で、織田代表は組織トップの椅子には座らないようだが、ヤクザであることを放棄している発言だ。ヤクザは『俺が一番だ。誰にも頭なんか下げたくない』という意識があるからこそ、上、つまり組長の座を目指して頑張れる訳だよ。そういう気持ちの若手と中堅がぶつかり合って切磋琢磨することで、組員も組織も強くなっていく」。つまり、「ヤクザが自分を磨いていくモチベーションに対して、織田代表はあまりにも無頓着だ」と、この組員は指摘する。「織田代表は、『志(※山口組の再統一)を達成できたら、組長の座を固辞したまま、身を引いて堅気になることが、私利私欲で始めたことではないという証明になる』と語っていたが、あまりにもカッコつけ過ぎでヤクザの現実から離れている。聞いているこっちのほうが恥ずかしくなる」(同)。昨今のヤクザのイメージを捨て去るような織田代表の思考は、「ヤクザはもともと自由人ですから、綱領以外は全部自由にしてもらえば、心に自然と余裕が出てくる。それで兄弟分同士、仲間同士で助け合いができると思うんです」という発言にも滲み出ている。更には、ヤクザとしてのファッションにまで言及。この手のインタビューで、組員らのファッションにまで切り込んだケースは極めて少ない。「『茶髪も結構です。サングラスも好きな人はかけてください、カッターシャツも色つきでいい。皆さん、目一杯、お酒落してください』とのことだが、ここまで読んで『本当に大丈夫なのか?』と心配になった。ヤクザとしては全くの異質な組織で、任侠側とは良好な関係を結べないかもしれない」(東海地方に拠点がある神戸側の傘下組織組員)。

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任侠側も、6代目側、及び神戸側と同じく、組織名には山口組が付き、同じ菱型の代紋、同じ綱領の下に組織運営している。外形としては皆一緒だが、任侠側と6代目側・神戸側とで違うのは、分裂の大きな原因となった上納金の額だと言われている。「6代目側では一昨年の分裂前、直系組長なら毎月80万円ほどを上納金として組織に納めていた。更に、年に数回は臨時徴収等もあった為、年間で1000万円以上は支払っていた計算になる。実は、神戸側でもほぼ同等の時期もあったらしい」(北関東に拠点を持つ他組織幹部)。6代目側・神戸側の拝金主義へのアンチを唱えている任侠側だが、上納金額の設定について、この幹部は冷めた視線を送る。「現在は6代目側も神戸側も随分と安くなっているそうだが、なのにあれだけ揉めて組織を割った以上、任侠側では上納金が無いんだろうと思っていたら、きっちり徴収するらしい。『直参が10万円。年間120万円。直参が率いる組では当然10万円以下の会費になる。5万、1万というところも出てくる』と織田代表は言っているが、そこは織田代表に『自分が全部出すから上納金は無し』と宣言してほしかった。カネにはあまり理想を挟まない人間だとわかった」。更に、ヤクザ業界で伝統的に受け継がれてきた他組織との交際費について、織田代表は削減する方針だという。ヤクザ業界で和平の意識が高まっている昨今では、他組織との交友は不可欠とされているのだが、業界の時流に逆行する形だ。「他組織との外交を一切行わない理由として、『湯水のようにカネを使うからです。末端から吸い上げたカネで外交しては本末転倒です』と答えていた。織田代表のこの発言は、本当にその通りだと思う。他組織を接待する際、他組織の幹部らと共に最高級の店に行って、楽しく飲み食いしているのは最高幹部らだけだからな。俺らが必死になって集めたカネで遊んでいるかと思うと、泣きたくなるくらい辛い。だから、その持ち出しが無くなるだけでも、傘下組員らにとっては経済的にも精神的にも負担が減る」(中国地方で活動する6代目側の傘下組織幹部)。

織田代表の発言によれば、任侠側の組織名称に“任侠団体”と付けたのは、自分たちの最終目標が“脱反社会的勢力”だからだという。そして、その為には何をするべきなのかについても、具体的なビジョンが存在している。東京都内で活動する他組織関係者は語る。「不良外国人や半グレへの対応として、『存在自体を撲滅とはいきませんが、やはり指導してやってアウトローであっても、男らしい生き様を教えてやることはできる』と考えているようだが、抑々、不良外国人も半グレも、その多くが本職のヤクザと業務提携している。そこに指導を入れるということは、他のヤクザ組織に対して喧嘩上等という意味だ。そうした治安維持に加え、織田代表は『我々裏社会特有のアンテナも同時にある』と語り、長年、裏社会で培われたヤクザネットワークをフル活用し、テロ対策にも乗り出すと意気込んでいる。もう自警団といったノリだ」。第2次世界大戦が終わった直後、神戸の闇市では若き日の3代目山口組・田岡一雄組長が立ち上がり、配下の者たちと自警団を結成し、身体を張って日本と日本人らの尊厳を守ったとされる。織田代表によれば、「今こそ田岡3代目の教えを実践するべきだ」という。「インタビューの終わりが近付いたあたりから、話が一気に飛躍し始めました。『海外の民間軍事会社と我々が個々に契約すれば、海外での邦人警護も可能になる』等と語り、更には『去年から右翼人とか元自衛官とか、何人かに会うてるんです。【中略】中には我々も同じ船(民間国防隊)に乗りたい、という人もいます。右翼も任侠と共闘できるとの感触を持っています』として、一般人や政治結社が将来的に任侠側に参入する可能性を示唆しています。こうした思考や行動は、既存のヤクザ組織には見られないもので、非常に奇異な印象を受けた」(大阪で活動する神戸側の傘下組織幹部)。最後に、今回のような誌上インタビュー形式で、新組織を立ち上げた理由等を語った手法について、然る実話誌系記者が疑問を投げかけた。「任侠側は4月30日に会見を開きましたが、あの席に織田代表も溝口さんも出席していませんでした。現場ではこちらから質問することが禁じられていて、任侠側から織田代表の欠席の理由が語られることもありませんでした。実は、織田代表の独占インタビューの約束が会見以前の時点で交わされていた為、『織田代表と溝口氏は欠席したのでは?』との噂があります。若しそうだとしたら、『織田代表は自身1人だけが目立つことを優先し、大切な門出の会見をキャンセルした』とも考えられます。これは、任侠側の同志たちの存在を無視した行為です」。織田代表の声に注目しているヤクザは数多い。凡人には描けない、意外性に富んだヤクザの将来像を、オープンな形で堂々と主張してもらいたいものだ。


キャプチャ  第22号掲載

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