【労基署ショックが日本を襲う】第2部(06) Why Japanese people!! ここがヘンだよ日本人の働き方

外資系企業の社員からしてみると、日本人の働き方や日系企業の人事制度には理解できない部分もあるようだ。外資系企業の働き方から、日本が見直すべき点を炙り出す。

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■何でそんなに無駄に長く働くの?
「日本人は早く帰って子供と遊んだりしたくないの?」――。日本で外資系企業に勤めるある外国人は、“勤勉な”日本人に対し、こんなシンプルな疑問を常々抱いている。日本では、政府が労働時間に上限規制をかけなければならないほど長時間労働が横行している訳だが、果たしてそれは何故なのか? 冒頭の外国人に言わせると、日本人と外国人では時間に対する考え方が違うらしい。日本人は、「会社にいる時の時間は会社の時間だ」と考えている節がある。一方で外国人は、「私の時間はあくまでも私のもの。会社にいる時は、会社に私の時間をあげている」という感覚でいるという。なるほど、この考え方でいけば、大切な自分の時間を無駄に会社に捧げる気にはなるまい。だからといって、外国人がいつでもプライベートを優先させているかといえば、そうでもない。外国人は、「報酬は人ではなく、その人の仕事の成果に対して支払われる」との思いが強い。その分、仕事に対する責任感も強いから、責任を全うする為、或いはより良い結果を出す為、必要とあらば勿論、残業もするのだという。日本人のように“何となく”“上司に付き合って”無駄に残業するという発想が無いだけだ。

■長期雇用? アメリカには“定年制”という概念すら無い!
外資系は日系企業と違って、長期雇用を前提としていない。職を確保できるか否かは実力次第で、期待された結果を出せなければ、最悪の場合、解雇される。日本のある外資系金融機関の様子をご紹介しよう。先ず評価の仕方だが、定量的な評価項目だけで約50もある。その上、定性的には何人もの同僚による360度評価が徹底されている。この評価を基に、社員はボーナスの金額と次年度のベース給を会社と交渉するのだが、中には交渉が折り合わず、怒って辞める人もいるらしい。一方、解雇は毎年、評価が完全に終わる前の秋~冬に行われる。情報漏洩防止な等の意味合いで、クビを言い渡されたら席には戻れない為、その時期になると念の為、自席に置いてある食べ物を処分する社員もいるのだとか。外資系企業は雇用に流動性があるから、年俸に拘らなければ再就職先は比較的見つけ易い。たとえ前職で解雇されていたとしても、「偶々その雇用期間のパフォーマンスが悪かった」と捉えられることが多く、柔軟だ。職場への愛はあっても会社への忠誠心は無いから、ステップアップの為の転職も日常的にある。因みに、実力主義を極めているが故、外資系企業には“定年制”という概念が無い。これぞまさに“終身”雇用の仕組みかもしれない。

■年功序列でパフォーマンスって上がるの?
『キャタピラー』の日本法人である『キャタピラージャパン』では、5年前にキャタピラーの100%子会社になって以降、エンジニア以外の新卒一括採用を行わなくなった。一般的な外資系企業と同じく、ポジションが空いて初めて人を募集する。ポジションは、職務内容や、それに付随する責任によってグレードが明確に決められている。出世は、“どのポジションを手に入れたか”で決まる仕組みだ。そこには実力主義の世界が広がっている。「昨日まで部下だった人が突然上司になる」といった事態もザラに起こるが、年功序列が廃されたことで、「『何であの人があのポジションに?』という社内の疑問や不満は無くなった」(同社で人事を担当する中道和弘氏)。ポジションの獲得競争は全世界が舞台。日本のようにエス力レーター式に出世する訳ではないので、そのポジションが欲しいなら自ら手を挙げる必要がある。自分のキャリアプランを自分で立てる必要があるということだ。尤も、会社からはキャリアプランの“ヒント”が貰える。というのも、社員は毎年、約10年先を見据え、現状の実力やポテンシャルレベルについて評価され、その結果についてフィードバックがされるのだ。これを基準に、上司と議論しながらプランを作っていく。成果を認められた人が能動的にポジションを取りに行く外資系企業に、日系企業はこの先、伍していくことができるだろうか?

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■長時間労働の割に生産性が低くない?
「日本人は長時間働いてはいるけど、モーレツに働いている訳じゃない」――。そう明言する外国人は多いという。長時間労働に対する美徳も無く、無駄に会社に拘束されることを嫌う外国人は、所定の勤務時間内にできるだけ業務を終わらせようとする。事実、外資系企業で働くある日本人は、外国人の同僚が会議が始まる前のちょっとした空き時間にもメールを送る等、できることをどんどん熟していく姿を目の当たりにしているという。日本人の生産性の低さは、『経済協力開発機構(OECD)』のデータにも如実に表れている。日本の就業1時間当たりの労働生産性は、OECD平均すら下回っているのだ(※左図参照)。就業者1人当たりで見ても同様に低水準である。日本人は働き方の面からも、この事実に真摯に向き合うべきだろう。

■ジェネラリストで会社は成長するの?
『P&G』は、外資系企業には珍しく自前主義だ。内部昇進制を取り、新卒採用した社員を育成して、管理職に上げていくことに重きを置いている。ただ、同じ自前主義でも、日系企業とは一線を画している部分がある。同社は、「スペシャリストこそ会社の成長に不可欠なプロフェッショナルだ」と考えている。だからこそ、日本での新卒採用でも職種別採用を行う。入社希望者は自分で就きたい職種を選び、入社したらひたすら専門性を追求し、同じ部署でのキャリアを積み上げていく。社員がスペシャリストであることのメリットは大きい。P&Gでは、部署で必要なノウハウは“部署内教育”で叩き込む。広く知られる専門性は勿論のこと、部署内に蓄積された独自の知恵や知識等も徹底習得させることができ、会社全体の基盤強化に繋がる。社員1人ひとりの目標設定や、その評価の妥当性も担保できる。「同じ会社の同じ部署でキャリアを積んできた上司だからこそ、部下に適切な目標設定をさせられるし、達成の難易度もわかる」(『P&Gジャパンヒューマンリソーシズ』シニアHRマネージャーの前田出氏)。P&Gジャパンはフレックスタイム制を採用しているが、同社がこのように柔軟な働き方を提供できるのも、各部署のスペシャリストが社員をしっかりマネジメントできている自信があるからこそだ。社員に裁量と責任を与えることで、パフォーマンス向上が狙えるフレックス。だが、ただ時流に乗って導入するというなら、競争力が低下しかねない。


キャプチャ  2017年5月27日号掲載

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