【小池流1年・これまでこれから】(上) 都政改革、次の一手は

東京都の小池百合子知事は、今日で就任1年を迎えた。都議選では、自身が代表を務めた地域政党『都民ファーストの会』が圧勝し、都議会を“小池支持勢力”主導に塗り替えた。開幕まで3年を切った東京オリンピックや『豊洲市場』移転の準備がヤマ場となる。就任1年を振り返り、小池都政2年目の展望を探った。

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「我々は直前まで知らされていなかった」――。都議選の告示3日前の先月20日午後、都幹部はこぼした。その日の記者会見で、小池知事は築地と豊洲の“共存案”の基本方針を表明。環境相時代の部下だった環境省OBの小島敏郎氏ら顧問団が練り上げた案だった。都幹部は、「我々は信用されていない」と漏らした。小池知事は、“共存案”の具体像は語らず、その実現性は見えてこない。昨年に表明したオリンピックの競技会場新設見直しを進言したのも、小池知事が指名した特別顧問である慶應義塾大学の上山信一教授だ。小池知事は、「会場の座席数減等でコスト削減に繋がった」と胸を張る。だが、大会組織委員会の関係者は、「当初計画通りに新設することは変わらなかった。コスト削減も見た目だけであり、却って時間を浪費しただけだ」と反論する。小池知事のブレーンは現在、14人の外部顧問団からなる。担当範囲はオリンピックや市場問題に留まらず、入札改革から介護問題等と幅広く、都幹部は「我々が説明をしても聞いてもらえない」と嘆く。

自民党側も「いつ誰がどこで議論して決めたのか。知事こそブラックボックスだ」としており、顧問団を重用する小池知事の政治手法には批判が付き纏う。一方で、昨年7月の都知事選で圧勝した小池知事は、“大改革の一丁目一番地”としてきた情報公開に着手。知事公表前の施策を事前に自民党に“根回し”することを禁じた他、情報公開請求に対して極力開示する方針に転換した。小池知事は、「都政の“見える化”を実現した」と自己評価する。待機児童対策に1381億円、無電柱化の推進に251億円、LED導入促進に90億円――。今年度予算には、知事選の公約集27項目の施策も殆ど反映させた。小池知事は1年目を“負の遺産の整理整頓”と位置付け、2年目以降を“新しい種をまいて、芽が出てくる時期”と明かした。日本経済新聞が都議選投開票日の先月2日に実施した出口調査では、都議に最も取り組んでほしい政策は「医療・福祉」(29.5%)がトップを占め、「都政改革」(20.5%)を上回った。有権者が身近な政策課題に関心を寄せていることが窺える。自民都連との対立関係を逆手に取り、注目を集めた小池知事。都議会で小池支持勢力が3分の2近くを占めた今、次に挑む政策とは何か? 中央大学の佐々木信夫教授(行政学)は、「1年目は自民党という“敵”を作ることでエネルギーを得た。何をしたいのか都民には見えない。残り3年の任期で、どの政策を進めたいのかを、改めて丁寧に説明していくべきだ」としている。


⦿日本経済新聞 2017年8月2日付夕刊掲載⦿
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