【男たちの貧困】(11) アラフォーでコンビニバイト時代が人生の最高月収…実母に見放された貧乏芸人、月収25万円が一生の夢

20170808 09
「自分は先輩や色んな人から世話になってきたのに、この歳になっても後輩に奢ってやれないのが、何より辛いですね」――。そう悔しそうな顔で口にしたのが、ピン芸人として活動するムートン伊藤さん(39)だ。函館生まれのムートンさんが東京に出てくるきっかけとなったのが、母親の浮気だという。貧しい家庭で育った訳ではないのだが、18歳の時に、母親が実家の預金の他、ムートンさんが大学に進学する為に積み立てていたお金の全てを持ち逃げして、家を出ていってしまう。後からわかったことだが、レストラン経営をしている父親の店の売り上げも誤魔化して、浮気相手に貢いでいたのだという。おかげで、大学への進学も諦めざる得なくなったムートンさんは、東京に出てアルバイトをしながら芸人を目指すことになった。「上京して直ぐの18歳で養成所に入ったんですが、19歳から22歳まで一時辞めていた時期があって、単なるコンビニのアルバイト生活なのに、その時が人生で一番稼いでいました」。以降の約18年間で、翌月まで貯金ができたことが一度も無いと自嘲気味に語る。「今はピンで活動していますが、20代でコンビを組んでいた時、毎回何十人かライブで集客できるくらいに人気があった時期があるんです。でも、その時も芸人としての月の収入は僅か3000円でした。芸で稼ぐのは無理かと思っていたんですが、去年、地上波のレギュラーが決まって、12万~15万円ほど貰えるようになったんです。この間の3ヵ月間、芸人になって初めてアルバイトをしないで生活できたんです」。

ただ、それが終わると月収は直ぐに半分になり、更に今年になってまた半分の3万円まで落ちてしまったという。今はまた、時間があればアルバイトの生活だ。現在は新宿のバーで働いているというムートンさんだが、実は加勢大周を従兄弟に持つ。「丁度、僕が芸能界に入った時、彼の人気がピークだったんです。とても面倒見がいい男なので、大物の芸能マネージャーさんを紹介してくれたりしたのですが、如何せん“畑”が全然違うので、芸人としての仕事が増えることは残念ながらありませんでした。寧ろ、彼が薬物で逮捕された時、被害を被ったことがある制作サイドの人に、オーディションで『加勢関係はもういらねぇ』と言われたことはありましたね」。アルバイトも合わせた月収は、平均で12万円ほど。当然、節約しなければならない。「それこそ野菜とか、食パンしか食べないで過ごす日が何日もありますよ。ただ、10代の時はずっと実家のレストランの手伝いをしていたから、安い食材でもそれなりに味付けして食べられる料理を作る技術には長けています。それと、何かあるとご飯をご馳走してくれる制作のスタッフさんが何人かいるので、金が無い時は殆ど絶食状態で、じっとその誘いを待っています。で、ご馳走してもらえる時に目一杯食べる。『貧乏な癖に太っているな』と思われますが、お金が無いと炭水化物に頼ったり、ドカ喰いしたりするから、実は却って太り易いんです」。そんなムートンさんの夢は勿論、芸人としてブレイクすることだが、ことお金に関して言うと、「月に25万円稼げる身になりたい」と非常に謙虚だ。「人生で最も稼いだ月が、コンビニのアルバイトに専念していた時で22万円くらい。だから、残りの人生で何とかその金額を越えたいんです」。実母に見捨てられ、貧困と向き合う日々だが、ムートンさんに悲壮感はあまり感じられない。「芸人さんの中には裏で根暗な人も多いけど、どんな時も明るいのが僕の取柄なので。尊敬する鶴瓶さんのように、歳を取ってもイジられるようなキャラクターで活動していきたいです」。今日もブレイクする日を夢見て、舞台に立つ。 (取材・文/編集プロダクション『QBQ』 渡辺則明)


キャプチャ  キャプチャ
スポンサーサイト

テーマ : 社会問題
ジャンル : ニュース

轮廓

George Clooney

Author:George Clooney

最新文章
档案
分类
计数器
排名

FC2Blog Ranking

广告
搜索
RSS链接
链接
QR码
QR