【南鳥島に注目せよ!】(21) 海底熱水鉱床の開発は次なるステージへ

20170906 08
様々な苦難を乗り越えて商業化への道を突き進んでいる海底熱水鉱床の開発。前人未踏の領域を切り開くプロジェクトが、よくもここまで進んだものだと、日本人の底力に思わず感じ入ってしまう。そのスタート地点となったのが、2007年に施行された海洋基本法と、2008年に閣議決定された海洋基本計画だ。これを受けて、経済産業省は2009年に『海洋エネルギー・鉱物資源開発計画』を策定。海底熱水鉱床を明確にターゲットとした上で、その開発に向けた10ヵ年計画が定められている。敢えて触れなかったが、前回掲載している表は、その10ヵ年計画を纏めたもの。2012年度末で第1期が終了し、現在は第2期の半ばまで来ている。第1期のテーマに掲げられたのが、資源量の評価と海洋環境の調査、海洋環境に与える影響の予測、採鉱&揚鉱システムの検討、選鉱&製錬技術の確立に向けた試験等。より実践的なステージである第2期に向けての、謂わば下準備に相当する内容だ。その成果を、ここで簡単に纏めておこう。資源量については、沖縄近海と伊豆・小笠原海域で、深海底飲物資源探査專用船『第2白嶺丸』を使用した集中的なボーリング調査が行われた。

その内容を図解したものを右上に掲載しているので、是非ご覧頂きたい。その結果、これらの海域に眠る海底熱水鉱床の資源量は5000万トンと評価された。但し、その後の海底探査や深部ボーリング調査で新たな事実が判明しているのは、第17回で解説した通り。最近になって発見されたサイトもある為、実際の資源量は5000万トンを遥かに上回ると推測される。次に、海底熱水鉱床の開発が海洋環境に与える影響について。ここで入念に調査されたのが、開発による環境変化が大きなダメージとなり得る固有種が存在するかどうかだ。このような生物が存在している場合、開発による絶滅が危惧される為、おいそれと手は出せなくなる。現在のところ、固有種や特異な生態系は確認されていないが、だからといって気は抜けない。第2期に行われる実証実験や、保全策の有効性確認等を経て、漸く正確な環境影響評価が行えるようになる。採鉱については、2種類の試験機を開発し、沖縄海域での採掘&走行試験に成功。揚鉱についても、水中ポンプを用いて鉱石を海上までパイプ輸送する方法の基礎的な調査研究が行われている。こちらは、右上に掲載したイメージ図を見て頂くのがわかり易い。ここで得たデータや知見は、2017年夏に実施される予定の実証実験で、大いに生かされることだろう。選鉱&製錬技術に関しては、採取された鉱石試料を基に、既存のどのようなプロセスが最適であるかが検証された。有用な鉱物を分離する選鉱過程に課題を残すが、パイロットプラントの基本設計完了等、こちらも進渉は良好。第2期で得られる“成果”が今から待ち遠しい。


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