【かわる職場】(上) 週休3日、人材集まれ

長時間労働を見直し、仕事の効率を高める“働き方改革”。休み方の工夫や人工知能(AI)の活用等、新たな取り組みが広がっている。深刻化する人手不足への対応が、日本の職場を変えつつある。

20170908 01
広島県東広島市の精米機・農業機械メーカー『サタケ』。7月に“週休3日”をテストした。土曜と日曜に加え、月曜も休業日に。全社員約1000人が対象だ。月曜は有給休暇の一斉取得日とした。給与には影響しない。社員の井手由美子さん(33)は休みを使い、母親と横浜に出かけた。「夏休みのピークとずれ、空いていた」と話す。村上結城さん(26)は、少ない勤務日で仕事を熟した。「時間が短くなる分、集中できる」と前向きだ。注目の月曜日。約2割の社員が出勤せざるを得なかった。週末の展示会の片付けは月曜にやるしかない。営業部署は電話番を置いた。工事や物流の部署も顧客への対応があった。テストの結論は、「全員が一斉に休むのは難しい」(木谷博郁取締役)だった。それでも、週休3日への挑戦は続ける。社員の半数が休む日にする方法や、他の曜日での再テストを検討する。背景には、地方の企業が大都市に比べて人材確保に不利な事情もある。休み易さは“学生にアピールできるポイント”と考える。就職前の学生の7.4%が、“勤務時間・休暇”を企業選びで最も重視する――。『リクルートキャリア』の『就職白書2017』の分析だ。“給与水準”の6.1%を上回る。週休3日導入の動きは近年、人手不足が深刻な業界で目立つ。「少しでも応募の増加や離職の歯止めに繋がれば…」との思いがある。

全国で介護施設を運営する『ウチヤマホールディングス』。2015年に週休3日を導入した。通常の勤務は週5日、1日8時間。週4日、1日10時間でも働けるようにした。週の総労働時間は同じで、給料は変わらない。北九州市の施設では、職員約40人の5分の1が週休3日で働く。介護部門の採用は増やす必要があった。職場のローテーションを維持する為だ。「長く働いてもらえる環境を作れれば」(同社人事課の川上哲緒課長)と期待する。『佐川急便』も今春から週休3日を始めた。東京都と山梨県の正社員ドライバーが対象で、採用時に希望する。今後、既存のドライバーや他地域への拡大も検討している。最大手の『ヤマト運輸』も週休3日の導入を考えている。体力的な負担が大きい集配業務に充てる時間を減らし、デスクワークを増やす案もある。ただ、週休3日を選べても、実際の利用は一部に留まる企業も多い。外食大手の『日本KFCホールディングス』は、昨年4月に週休3日が可能になる限定社員制度を導入した。育児や介護を抱える社員を想定していた。ところが、実際に活用しているのは1人。既存の育児・介護休暇を使う人が多かった。社員には「しっかり働きたいというニーズも多い」(同社広報)という。『すかいらーく』は、2時間単位で1日の勤務時間を選べる制度を導入している。対象は、ファミリーレストラン『ガスト』等全国約2500の店舗。1日10時間働くと週休3日も可能だが、利用する社員は少数派だ。人材コンサルタントの常見陽平氏は、「週休3日は仕事の絶対量を減らし、休んだ人の代わりに誰でも働ける仕組みがないと、働く日数が減る分、(社員や企業の)負担になる」と指摘する。仕事と休みのバランスを巡る試行錯誤が続く。


⦿読売新聞 2017年8月15日付掲載⦿
スポンサーサイト

テーマ : 経済・社会
ジャンル : ニュース

轮廓

George Clooney

Author:George Clooney

最新文章
档案
分类
计数器
排名

FC2Blog Ranking

广告
搜索
RSS链接
链接
QR码
QR