【ドクターXは知っている】(13) ベンゾジアゼピン系睡眠薬は依存性が高く、認知症の原因にも

20170913 07
日本の医療機関が用いている睡眠薬で最も多いのは、処方箋発行数の約3分の2を占めるべンゾジアゼピン系です。乳用性が高く、半減期(※薬成分の血中濃度が半減するまでの時間)が2~4時間程度の超短時間作用型から、24時間以上の長時間作用型まで、様々なタイプが開発されているべンゾジアゼピン系ですが、一方で副作用の危険が高い薬としても知られています。服用の際に注意しなくてはいけないのは、依存度が高く、深刻な離脱症状が出る可能性のある薬ということ。依存症治療の研究で実績を残す『埼玉県立精神医療センター』が患者に配付する資料には、「ベンゾジアゼピン系薬を主とした抗不安薬や睡眠薬は、ヘロインよりも精神・身体的依存度が高く、耐性形成においては覚醒剤と同列」と書かれています。べンゾジアゼピン系には、他にも数々の副作用があることが知られており、総合内科専門医の大竹真一郎先生は、「高齢者への投与は、とりわけ植重であるべきだ」と指摘します。「高齢者の場合、ベンゾジアゼピン系睡眠薬を長く使うと、認知症になり易くなるというデータがあります。また、フラフラして転倒の原因になることも多く、それで骨折などすれば寝たきりになって、益々認知症のリスクを高めます」。また、精神科医で高齢者医療にも長く携わった和田秀樹先生も、大竹先生と同様に警鐘を鳴らします。「時差ボケ等、どうしても眠れない時に偶に使う分にはいいのですが、耐性も依存性も強く、長期連用するとクセになって、どんどん量が増える薬の典型。若い人ならそこまでの害は無いでしょうが、高齢者にとっては物忘れや転倒の原因になる。まさに“危険な薬”です」。

20170913 08
医療機関による安易な処方を危惧して、前出の大竹先生が続けます。「本音としては、日本では睡眠薬を出し過ぎだと思う。抑々、不眠って“病気”でしょうか? 鬱病の初期症状で『眠れない』と言う人もいますが、不眠を訴える殆どの方は、夜に眠れなくても、1日の内のどこかで眠っている筈です。本来寝ないといけない時間に眠れなくて、起きていないといけない時間に眠いという睡眠リズムを正す為に、睡眠薬を出す医者もいるのかもしれないけど、依存症が出てくるということがわかっているのだから、安易な処方は避けるべきでしょう。個人的には、対症療法的に薬を用いるよりも、カウンセリングを通して眠れない理由・原因を突き詰めて、それを解決していくべきだと思います。そうしないと、根本的な治療にはなりません」。精神科医の井原裕先生は、「適度な肉体疲労が質の良い睡眠の呼び水になる」と言います。「睡眠は脳波の状態によって、ステージ1から4まで4段階のノンレム睡眠とレム睡眠に分かれます。この内、ステージ3と4を合わせて徐波通眼、或いは深睡眠と呼びますが、この量が多いと質の良い睡眠となるのです。1日に7000~8000歩くらい歩く程度の適度な内体疲労は、徐波睡眠を増やします。製薬会社は、肉体疲労が齎す睡眠よりも質の良い瞳眠を得られる薬剤を作ろうと試みていますが、実現したことはありません。それどころか、ベンゾジアゼピン系の薬は、いずれも徐波睡眠を減らします。薬に頼って眠ったところで、睡眠の質は悪いということです」。質の良い睡眠を得るコツは、運動の他にもあるのでしょうか? 井原先生が答えます。「アルコールは眠りの質を悪くしますから、寝酒等はしないことです。また、起床時刻を一定にしましょう。起床時刻の17時間後に眠くなるリズムが生まれるので、そのリズムを保つことです」。非べンゾジアゼピン系等、べンゾジアゼピン系以外の睡眠薬も、副作用があることには変わりありません。健康の為にも、先ずは生活リズムを改善するのが大事ということを自覚しましょう。 (取材・文/フリーライター 浅羽晃・編集プロダクション『アートサプライ』 宮田文郎)


キャプチャ  キャプチャ
スポンサーサイト

テーマ : 医療・健康
ジャンル : ニュース

轮廓

George Clooney

Author:George Clooney

最新文章
档案
分类
计数器
排名

FC2Blog Ranking

广告
搜索
RSS链接
链接
QR码
QR