【混迷ホワイトハウス】(03) 応援団の反旗

20170914 03
「代わりならいくらでもいる。目立ちたがり屋なんていらない」――。先月15日、大統領のドナルド・トランプ(71)は、自身のツイッターで大企業の経営者を罵った。スポーツ用品大手『アンダーアーマー』最高経営責任者(CEO)のケビン・プランク(45)、製薬大手『メルク』CEOのケネス・フレージャー(62)。バージニア州で起きた白人至上主義者と反対派の衝突事件を巡るトランプの発言に抗議し、助言役の辞任ドミノが起きていた。トランプは翌16日、『戦略・政策評議会』と『製造業評議会』の2つの助言機関を解散した。経済界は、大統領の“親ビジネス”路線を後押しする応援団だった。だが、アメリカ社会最大のタブーである人種差別で一線を越えたようなトランプとの近い距離は、リスクに転じた。“スープナチス”。CEOが助言役だった食品大手『キャンベルスープ』は、こう呼ばれ始めていた。

「ビジネスを嫌ってきたバラク・オバマ政権の8年間は終わる」。1月の大統領就任式で喜びを語っていた著名な“物言う株主”ことカール・アイカーン(81)も、先月18日に特別顧問の退任を表明。「意見を政策に反映させる為、政権に協力し続ける」。『デルテクノロジーズ』のマイケル・デル(52)のようなCEOは少数派になってしまった。側近らの相次ぐ辞任に加え、応援団も反旗を翻したトランプ政権はどこへ向かうのか? 大統領に影響を与え得る人物の1人として、俄かに注目を集めるようになったヘッジファンドのCEOがいる。ロバート・マーサー(71)。高い運用成績を誇る『ルネッサンステクノロジーズ』を率い、トランプ政権を操るとも呼ばれる大富豪だ。昨年の大統領選で、トランプを含む共和党候補に2000万ドル(約22億円)以上を献金。右派思想が強く、首席戦略官兼上級顧問を解任されたスティーブン・バノン(63)の極右ニュースサイト『ブライトバートニュース』も支援する。マーサーは、先月18日の退任発表前のバノンと、ニューヨークで5時間に亘り会談した。「トランプとも会い、今後の方針を話し合った」と伝えられている。「政府を閉じなければならなくなっても(メキシコ国境の)壁は建設する」「北米自由貿易協定(NAFTA)は恐らく、どこかの時点で離脱する」。メディア嫌いと言われるマーサーの発言は漏れてこないが、トランプはバノンが去った後も先鋭的な“アメリカ第一”の姿勢を崩していない。 《敬称略》


⦿日本経済新聞 2017年9月7日付掲載⦿
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