【混迷ホワイトハウス】(04) 共和党、不信と打算

20170914 04
先月9日。休暇先のニュージャージー州にある自身のゴルフ施設から大統領のドナルド・トランプ(71)が電話をかけたのは、共和党上院トップのミッチ・マコネル(75)だった。ロシアの大統領選干渉疑惑の議会調査承認に、対露制裁強化法案の通過――。院内総務として与党を束ねるマコネルは、責任を問い質され、怒鳴り合いになった。伏線は2日前、マコネルの地元・ケンタッキー州での講演だった。「民主主義のプロセスで、物事が直ぐに進展すると過剰に期待している」。上院で医療保険制度改革法(オバマケア)見直しが頓挫した一因に、大統領が性急に結果を求めたことを挙げた。トランプは、「期待が過剰だったとは思わない」と反発。元々反りが合わない2人は、益々険悪になった。共和党執行部にも言い分はある。議会との調整に汗をかかず、混乱を招くばかりの大統領の下で、来年の中間選挙を乗り切れるのか?

「統治の基本をわかろうともしない」。マコネルは内輪の会話で、中間選挙までトランプが大統領でいられるか疑問視することもある。それでも、党の浮沈は政策実現にかかっている。先月21日、マコネルは副大統領のマイク・ペンス(58)と、当面の議会運営について話し合った。下院議員を6期務めたペンスは、党にも顔が利く。共和党には、「ホワイトハウスとの二人三脚は選挙の為」と不信と打算が入り交じる。トランプは今月6日、債務上限引き上げを巡り、民主党案に賛意を表明。面子を潰された共和党執行部との新たな火種になる。有権者は、トランプをどう眺めているのか? オハイオ州東端の町・トロント。「トランプに投票したのを後悔しているなんて声は聞いたことがない」。共和党ジェファーソン郡委員会委員長のマット・パリス(55)は断言する。「民主党が敗北の言い訳と批判一辺倒から卒業しない限り、中間選挙に不安は無い」。同州の工業地帯は、トランプ当選の原動力となった“ラストベルト”の一部。「職を取り戻す」との約束を信じる白人の中低所得者層が多い。だが、民主党員ながらトランプに投票したラリー・コールマン(67)は警告する。「議会や共和党指導部と協力して結果を出さないと、我々のような民主党員や共和党穏健派は離れかねない」。 《敬称略》 =おわり

               ◇

永沢毅・川合智之・兼松雄一郎・山下晃・野毛洋子・芦塚智子が担当しました。


⦿日本経済新聞 2017年9月8日付掲載⦿
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