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【ドクターXは知っている】第3部(08) 胃腸薬…胃腸にとって無意味なH2ブロッカーの長期服用

胃腸の不調を訴え、市販薬のH2ブロッカーに頼る人がいる。だが、市販薬に頼るレベルの不調は、極めて軽度の場合が多い。長期に亘る不調は市販薬に頼らず、病院で検査を受けるのが賢明な判断だ。 (取材・文/フリーライター 浅羽晃)

20180809 01
下痢、軟便、嘔吐等と共に腹痛や発熱が起きる胃腸炎は、大きく2つのタイプに分けることができる。ウイルスや細菌に感染することによる感染性の胃腸炎と、ストレスや免疫反応に起因する感染性ではない胃腸炎だ。感染性の場合は、市販薬で症状を緩和するのは禁物だ。多くの場合、激しい腹痛、吐き気、間断のない下痢等に襲われるので、病院に行かざるを得ないが、市販薬に頼って我慢すると、血圧低下や意識障害等の危険な状態になる恐れもある。また、ノロウイルスのような感染力の強い病原体が原因となっている場合には、二次感染を引き起こす可能性も高い。急な下痢、嘔吐、腹痛等があったら、精密検査によって原因を探ることが最優先となる。一方、感染性ではない胃腸炎の場合、感染性ほどの激烈な症状はないにしても、症状が中々治まらず、慢性化することもある。薬が手放せなくなるのは、こうしたタイプの胃腸炎だ。逆流性食道炎(※胸焼け)は痛みや不快感が長引き易く、悩まされている人は多い。国内において、週2回以上、胸焼けの症状が出る人は、男女問わず20%近くいると考えられている。逆流性食道炎の患者にとって光明となっているのがヒスタミンH2受容体拮抗薬(※H2ブロッカー)だ。スイッチOTC(※以前は処方箋が必要な医療用医薬品だったものが、薬局で店頭販売できる一般用医薬品に転換されたもの)の代表格であり、1997年にOTC化されている。

確かに、H2ブロッカーの服用によって逆流性食道炎の症状が改善されるケースは少なくない。しかし、だからこそ、最早薬を必要としない状態になっているにも拘わらず、漫然と継続服用している人も多いのだ。『長尾クリニック』の長尾和宏院長が言う。「逆流性食道炎は、胃酸が大量に逆流して誤するといった稀な例を除き、命に関わる病気ではありません。市販のH2ブロッカーには不整脈といった副作用も報告されていますし、漫然とした長期服用は避けるべきでしょう」。初めて服用した際の効果を実感している人は、中々止めることができないのかもしれない。「血圧や糖尿の薬と違い、H2ブロッカーは止めても命に関わる危険がないのですから、症状が消えれば試しに服用を中止してみましょう。それで症状が出なければ止めていいのです。それよりも、ピロリ菌の関与を考えましょう」。胃や十二指腸が痛むのでH2ブロッカーを飲むという人もいるが、『おおたけ消化器内科クリニック』の大竹真一郎院長は「飲んでも無駄」と断じる。「胃潰瘍や十二指腸潰瘍が悪化した痛みに市販薬は効きません。強烈な強みであれば、誰でも病院に行く筈です。市販薬で間に合わせるということは、そこまでのレベルではないのでしょう。抑々、胃や腸は何も病変がなくても痛くなるものです。ちょっとした食べ過ぎや緊張でもお腹は痛くなるでしょう。仮に潰瘍があったとしても、軽度であれば放っておいても治ります。市販の薬を飲んで治るくらいなら大きな病気ではないので、そのままにしても問題ありません」。容易に手に入るスイッチOTCだからといって、副作用の危険が皆無なわけではない。飲まないで済むなら飲まないほうがいいという点では、より強力な処方薬のプロトンポンプ阻害薬(※PPI)と同様なのだ。長期に亘って胃腸の不調が改善されないようなら、対症療法の市販薬に頼るよりも、病院に行って検査をするべきだ。血液検査や内視鏡検査等によって確定診断が下されることもあるし、大きな病変がなく安心できればそれに越したことはないのだから。


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