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【改革開放40年】第3部・新日中関係(04) 流入するカネ・モノ・ヒト

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上海の繁華街の一角にあるカラオケバーで、接客の女性を傍に座らせ、ワイングラスを傾ける、Tシャツにジーンズ姿の数人の中国人男性。一頻り談笑した後、スーツ姿の男性が差し出した分厚いファイルに目を落とした。「これは買いだな」「これはいらない」――。暫くファイルを捲っていた男性たちは、何事もなかったかのように再びグラスを手に取った。ある日本企業関係者が垣間見た中国人富裕層の“爆買い”の光景だ。ファイルの中身は日本の中小メーカーに関する身売り情報。「1件の買収額は十数億円。彼らにはそのくらい安い買い物らしい。しかも転売で利益を上げるそうだ」。この関係者はそう言って顔を顰めた。高い技術力と勤勉な労働力が強みの日本企業に、中国政府も注目する。日本関連事業を手がける北京の中国人社長によると、中国政府系ファンドは「市場占有率が上位5位以内の企業の株を51%以上買いたい」と、買収に適した日本企業探しに力を入れているという。『東芝』は近年、テレビ事業と洗濯機等の白物家電事業を別々の中国企業に売却した。中国人旅行者に人気の北海道では、2015年に中国の投資会社『復星集団』が『星野リゾートトマム』を買収したのを始め、各地で中国系資本によるリゾート開発が進む。日本のブランド力と品質を求めて買収を進めてきた中国資本だが、今では、競争の激しさもあって未開拓だった日本の携帯電話や自動車等の市場参入にも舵を切り始めている。

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世界のスマートフォン市場でトップ5に入る中国の『華為技術(ファーウェイ)』・『OPPO』の日本市場の占有率は、2社合わせても10%に満たないが、攻勢を強めている。日本を重要市場と位置付ける深圳の自動車メーカー『BYD』は昨年末までに、EVのバスを京都市と那覇市で計17台販売し、今後の事業展開への足がかりを築いた。中国から日本への人の流入も進む。日本に住む中国人は2017年末時点で73万人と、在日外国人で最多だ。近年は日本への帰化人数も年3000人前後で推移している。江蘇省常州にある日本企業の幹部で北京出身の弓長博正さん(50)は、妻(44)、長女(13)の一家全員が日本国籍だ。大阪府に住んでいた2002年に日本に帰化した。日本の生活のし易さに惹かれたのが大きな理由の1つだった。日本旅行ブームも続いている。昨年、日本を訪れた中国人は過去最多の約736万人を記録した。仕事の関係で現在は上海で暮らす弓長さんは、「中国人から見て、日中の壁は年々低くなってきているのを実感する」と話した。実際、昨年末に公表された日中共同の世論調査では、日本に好印象を抱く中国人は31.5%で、前年より9.8ポイント増えた。一方、同じ調査では、中国に好印象を持つ日本人は11.5%に留まり、悪印象を抱いている人は88.3%と依然として高水準だった。国際社会での中国の覇権主義的な振る舞いへの嫌悪感等もあり、日本人から見た日中の壁は未だ高いのだろう。日中関係は、政府間レベルでは改善基調に乗った。次は“心の距離”をどう縮めていくか。関係改善の真価が問われている。


キャプチャ  2018年8月20日付掲載
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