【政治の現場・蓮舫民進船出】(上) 野田氏起用、党に亀裂も

20160921 06
昨日午後、民進党本部で行われた両院議員総会。野田佳彦氏を幹事長に充てる人事案は、疎らな拍手で了承された。挨拶に立った野田氏は、険しい表情を浮かべた。「固くお断りしたが、『この人事が進まないと先に行けない』との話もあった。蓮の花を支える蓮根になった気持ちで、徹底して下支えしたい」。蓮舫氏の名前にかけた得意の“野田節”にも、僅かな苦笑が漏れただけだった。一昨日の党代表選で圧勝した蓮舫氏だが、党内には、蓮舫氏が二重国籍を解消できないまま新代表に就任したことへの不満が燻っている。首相経験もある重鎮の野田氏指名には、こうした雑音を封じ込めたい蓮舫氏の思惑が働いたとみられている。だが、野田氏の首相時代、民主党は『社会保障・税一体改革』や『環太平洋経済連携協定(TPP)』への参加問題等を巡って分裂、2012年衆院選では大敗を喫して下野した。今月26日召集の臨時国会では、奇しくもTPP参加や消費増税が焦点となる。昨日の議員総会では、2012年衆院選で落選した経験を持つ逢坂誠二議員が、「衆院選で議席を失った者や、政治の道を諦めた者もいる。(野田氏は)どういう思いでいるのか」と不満をぶつけた。

蓮舫氏の人事構想は、代表選で同氏を支持した勢力の反発も招いている。この日、周辺に示された他の人事案は、“江田憲司・細野豪志両代表代行”“福山哲郎政調会長”“安住淳国会対策委員長”というもので、「蓮舫氏当選に最も貢献した」と自負する党内リベラル系の名前は無かった。蓮舫氏に直接、枝野幸男前幹事長の続投を求めてきたリベラル系議員の間からは、「保守系に傾斜し過ぎだ」との声が上がった。保守系ながら、逸早く蓮舫氏の支持を表明し、代表選の流れを決定付けた細野豪志議員も、代表代行の打診に対して回答を留保した。周辺は、細野氏の“不満”を「人事案は(前代表の)岡田色が強過ぎる。刷新感が無い」と解説した。代表選を争った前原誠司議員や玉木雄一郎議員の陣営は、二重国籍問題に続く野田氏の起用で、新執行部と距離を置こうとしている。前原氏グループの閣僚経験者は昨日、「党に亀裂を入れる人事だ」と指摘した。旧社会党出身者から保守系まで、幅広い議員を抱える寄り合い所帯の民進党では、人事で党内バランスを保つのは至難の業だ。とはいえ、バランスばかりに配慮しても求心力は保てない。民主党時代の2002年の代表選で当選した鳩山由紀夫氏は、旧民社党系の票を取り纏めた中野寛成氏を幹事長に起用したが、「露骨な論功行賞だ」との批判を招き、間もなく代表の座を追われた。今回の人事案の波紋がどう広がるのか。蓮舫新代表は、早くも苦境に立たされている。


⦿読売新聞 2016年9月17日付掲載⦿
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