【政治の現場・蓮舫民進船出】(下) 改憲論議、抵抗か提案か

20160921 08
民進党代表選に勝利した蓮舫氏が記者会見に臨んでいた今月15日夕。自民党本部に、衆議院憲法審査会長への就任が決まった森英介氏と、下村博文幹事長代行の姿があった。下村氏は森氏に対し、今月26日召集の臨時国会における与野党の憲法論議について、「(審査会では)我が党の憲法改正草案は封印してほしい」と求めた。自民党草案については、安倍首相が「我が党の案をべースに、(改正発議に必要な)3分の2を構築する」としており、下村氏の封印発言に、同党内から驚きの声が上がった。党綱領に「未来志向の憲法を国民と共に構想する」と明記した民進党だが、岡田克也前代表は「安倍首相が進める憲法改正は危険」として、議論を“全面否定”し、抵抗路線を取った。これに対し、蓮舫氏は代表選を通じて、「(衆参の憲法審査会が)開かれればしっかりと参加していく」と語る等、議論に応じる姿勢を示した。今年7月の参院選の結果、自民党等憲法改正に前向きな勢力が“3分の2”を超えた。民進党等の協力が無くても、数字の上では改正発議が可能だが、発議の先には国民投票が待ち受ける。イギリスの国民投票による『ヨーロッパ連合(EU)』離脱決定を見てもわかるように、国民投票での失敗は政権の命取りになる。

「少なくとも、野党第1党の民進党との合意が必要」というのが、自民党内の共通認識になっている。しかし、蓮舫氏を始め、民進党内には草案に批判的な声が強い。封印の背景には、「改正論議に応じる」としている蓮舫執行部の誕生を捉え、少しでも障害を取り除いておきたい首相の意向を読み取ることができる。ただ、蓮舫氏は憲法について、「“新しい人権”や“統治機構改革”等の時代の変化に対応する」等と語るものの、具体的な改正の中身には踏み込んでいない。衆院選が近付き、日本共産党との協力が本格化すれば、前執行部と同様の抵抗路線に回帰する可能性もある。実際、代表選での蓮舫氏には、民主党時代からの議論を置き去りにしたかのような、抵抗路線を匂わせる発言もあった。例えば、消費税率10%への引き上げを巡って「無駄削減が最優先」と主張し、社会保障財源は「費用対効果の低いお金の使われ方を改善して確保する」等とした。事業仕分け等による無駄の削減と財源の捻出に限界があることは、嘗て“仕分け人”を務めた蓮舫氏らによって証明済みで、代表選でも「やるんだったら具体的な財源を示してもらいたい」(前原誠司議員)との指摘を受けた。民主党政権が交渉参加に舵を切った『環太平洋経済連携協定(TPP)』についても、承認案に反対の考えを示した。民進党が、蓮舫氏の言う“提案型”に生まれ変わるのか。憲法改正に対する新執行部の対応が試金石になりそうだ。

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中田征志・藤本将揮・佐藤竜一が担当しました。


⦿読売新聞 2016年9月20日付掲載⦿
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