【警察の実力2016】(09) 警備…陸海だけでなく空まで警戒、1年かけたサミット警備

20160927 07
北は北海道から、南は沖縄県まで。大地震に見舞われた熊本県を除き、全国から2万3000人の警察官が三重県と愛知県に集結した。今年5月26・27日の2日間に亘って開かれた『伊勢志摩サミット』の警備に当たる為である。サミット会場となった賢島、またその周辺はリアス式海岸で海岸線が入り組んでいるのに加え、無人島も点在していた。また、出席する首脳たちは、中部国際空港から陸路を約2時間半かけて会場に向かうとあって、「見晴らしの良い山の上のホテルが会場だった8年前の洞爺湖サミットと比べ、警備し辛い地形だった」と、当時、サミット対策課長を務めていた三重県警警備部警備対策監の西久保陽氏は振り返る。三重県警では、サミット開催が決定した直後の昨年6月末にサミット対策課を設置し、警備計画の策定に入った。空港から会場まで、200kmの道程を隈なく歩いて危険箇所を把握した他、周囲の海にも潜水隊が潜るなどして、虱潰しに調べていったという。今回のサミットでは、これまで無かった新たな警戒対象があった。ドローンである。その為、三重県警では県に協力を仰ぎ、全国に先駆けて『ドローン条例』を策定。サミットが終わるまでの2ヵ月間、会場から半径1.5km以内の範囲での許可の無い飛行を禁じた。

また、会場周辺にドローンを網で捕獲するドローンキャッチャーを配備した他、飛ばせるような空き地には機動隊を配置し、警戒に当たったという。こうした万全の準備を経て、迎えたサミット当日。一部で数十人規模のデモこそあったものの、大した混乱も無く、無事にサミットは終了した。公共の安全と秩序の維持を目的とする“警備”部門の守備範囲は、驚くほど広い。大規模災害を始めとする緊急事態発生時には、対応の中核を担う他、大規模警備においては機動隊を運用して警備活動を行い、天皇や皇族、そして内外要人の身辺警護等も行う。また、極左暴力組織や右翼団体等の情報収集や捜査を行う“公安”や、スパイ活動や国際テロリズム等の捜査を担当し、情報機関に近い性質を持つ“外事”も警備部門の傘下だ。こうした警備部が抱える目下最大の課題は、国際テロ対策。警察庁は、警備局に『外事情報部国際テロリズム対策課』を設置し、過激派組織『IS(イスラミックステート)』や、イスラム過激派のテロリスト情報等を追っている。彼らを始めとする外事警察は、イスラム教徒が集まるモスクや飲食店は勿論、イスラム系外国人の会社や家庭まで密かに調査していると言われている。また、テロ事件が発生した際に対処に動く実動部隊として、主要な都道府県警察本部の警備部には『特殊急襲部隊(SAT)』が配置されており、何か起きた際には制圧に動く。サミットは無事に終わったものの、2020年東京オリンピックという大イベントが控えている。警備部門は既に、その準備に取り掛かっている。


キャプチャ  2016年7月30日号掲載
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