【警察の実力2016】(10) 画像処理からDNAまで、日進月歩の科学捜査最前線

多様化する事件に対応しようと、捜査手法も日進月歩で進化を遂げている。どこまで捜査でわかるのか。科学捜査の最前線を追った。

20161003 07
東京都内のコンビニエンスストアで、店員が切りつけられた上に、レジから現金が奪われるという強盗事件が発生した。通報を受け、現場には所轄署や機動捜査隊、そして捜査1課からも捜査員たちが続々と駆け付けた。その中に、“SSBC”と書かれた帽子を被った捜査員たちがいた。彼らは、警視庁が2009年に立ち上げた『捜査支援分析センター』の捜査員たちである。彼らは先ず、コンビニエンスストアの防犯カメラを調べ、犯行後、容疑者がどの方向に逃げたかを確認。「後足(行方)を追え!」との号令の下、捜査員たちは周辺に設置された防犯カメラを1つひとつ当たり、容疑者の行方を追った。同時に、「DAISにかけろ」との指示が飛ぶ。『DAIS』とは、防犯カメラの粗い画像を鮮明にする『捜査支援用画像分析システム』。これにより、クリアになった顔の画像を前科者データと照合。手口に関しても同様に、過去の事件に似たものはないか照合を進めた。これまで、こうした捜査情報の分析は、各部や署等が其々行っていた。それを、分析のプロが揃うSSBCに集約して一元化。防犯カメラの画像や電子機器の解祈を担う“分析捜査支援”や、手口等から犯人像をプロファイリングする“情報捜査支援”を手掛けている。

SSBCが捜査の“外回り”を担当するのに対し、“内回り”を担当するのが鑑識だ。“アリの目”で現場を隈なく調べ上げ、微細な証拠まで採集する。鑑識が集めた証拠の中で、高度且つ科学的な鑑定を行うのが、テレビでもお馴染みの『科学捜査研究所』(通称“科捜研”)だ。彼らが手掛けるものの中で、最も重要性が増しているのが『DNA鑑定』。鑑定実施件数は年々増え続けており、2014年は実に30万件を超えた。現在、主流となっているDNA鑑定は『マルチプレックスSTR法』。詳しい説明は割愛するが、染色体の計16ヵ所を調べ、最終的に4兆7000億分の1の個人識別力を誇る。以前は鑑定の精度が低く、冤罪を生んだ過去もあるが、現在のレベルであれば、世界の人口で見ても約72億人だから、ほぼ間違いなく個人を特定できると言える。警察庁では、現場に容疑者が残した血痕等から採取したDNAや、捜査の過程で容疑者から採取したDNAを登録・検索できるシステムの運用も始め、成果を収めている。ただ、こうした捜査はプライバシーの問題と裏表の関係。中でも、試験運用されている『3次元顔画像識別システム』は、防犯カメラ等の画像で顔が隠れている場合に、別に取得した3次元顔画像を調整して重ね合わせ、個人識別を行うシステム。「街角で知らないうちに撮られた写真が使われたら…」という懸念もあり、運用面でのルール作りが必須と言える。


キャプチャ  2016年7月30日号掲載
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