【霞が関2016秋】(08) 国も乗りたい“小池旋風”…規制改革でタッグ

東京都の小池百合子知事が就任して2ヵ月。2020年の東京オリンピック・パラリンピックのコスト膨張問題や、『豊洲市場』(東京都江東区)の盛り土問題に大きな関心が集まるが、政府の経済政策でも国家戦略特区で“小池旋風”が吹きつつある。「東京の課題解決と更なる成長を前に進めていく為に、国家戦略特区は大変重要な武器になってくる」。先月9日の特区諮問会議。小池氏は都知事として初めて同会議に出席し、特区を積極的に活用する意向を表明した。「都の提案は不十分」と特区諮問会議の民間議員を務める東洋大学の竹中平蔵教授から注文をつけられた舛添要一前知事と比べると、様変わりだ。ある民間議員は、「都議会自民党と対立した小池氏は、単身で都政に乗り込んだ。『都民の支持を保つには、改革姿勢が欠かせない』とみているのだろう」と解説する。小池氏は同日の会議で早速、原則2歳までに限る小規模保育所(ミニ保育所)の年齢制限撤廃等、一連の待機児童対策を特区の規制緩和メニューとして要求。更に、「円滑に進める為に、都にも事務局を担わせて頂きたい」と、国との共同事務局の設置を申し入れた。

単なる事務局設置と受け流す向きもあるが、特区諮問会議の民間議員の1人は、「これまでより段違いに都の規制改革は進む」と期待する。共同事務局は今月早々にも設置され、事務局長には学習院大学の鈴木亘教授が就く。鈴木氏は、都民目線の改革を発信する小池氏肝煎りの『都政改革本部』の特別顧問を務めると共に、国の特区作業部会の委員として特区全体の規制緩和策を議論してきた。両方に深く関わる鈴木氏の下、都と内閣府の担当者が集まり、新たな規制緩和等の立案段階から迅速な意思疎通ができるようになる。国家戦略特区は、安倍晋三首相が第2次政権発足直後から“規制改革のドリル役”と位置付けてきた。都市部での職住近接を促す住宅容積率の緩和・一般住宅に訪日客らを有料で泊める民泊事業の解禁・企業の農地所有の容認・外国人による家事代行サービスの解禁等を決めた。一方で、外国人材の更なる受け入れ拡大・シェアリングエコノミー・多様の働き方の推進等、残された課題もある。「構造改革を総ざらいする」――。安倍首相は、4年近くが経過しようとするアベノミクスの再点火に向けて、構造改革に真正面から取り組む姿勢を示す。“小池旋風”を梃子に、岩盤規制の打破へ突破口を抉じ開けられるか。政府と都がタッグを組む『東京特区推進共同事務局』の手腕が試される。 (川手伊織)


⦿日本経済新聞電子版 2016年10月4日付掲載⦿
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