【小池流の行方】(04) 勝てばついてくる

20161028 04
「自民党都連への揺さぶりだ」――。東京都知事の小池百合子(64)が政治塾の創設を発表した際、ある党幹部は嘆いた。小池は7月の都知事選で、自民党国会議員にも関わらず、都連の制止を振り切って出馬。自民党推薦候補に圧勝した。今回は来夏の都議選を控えて、政治家志望者を募った。「都議選で“小池新党”を作り、自民党に刺客を立てる」との観測が広がる。小池自身も、新党に含みを持たせる。周辺には「議会の出方を見て判断したい」と伝え、都連を牽制する。前のめりの側近も、「都議選で親小池の勢力が過半数を取りたい」と意気込む。テレビのワイドショーは連日、小池が作る対立劇を取り上げ、世論の支持を背景に小池主導の政局が続く。“劇場型”の戦略は、小池の政治の師の1人である元首相・小泉純一郎(74)を彷彿とさせる。

国政も引き寄せられる。小池の議員辞職に伴う今月23日投開票の衆議院東京10区補欠選挙。自民党は、都知事選で党の方針に反して小池を応援した若狭勝(59)を公認した。党幹事長の二階俊博(77)は「10区は小池の影響が強い」と漏らし、若狭の処分を厳重注意に止め、都連の対立候補擁立論を封じ込めた。二階と小池は一昨日、東京都内で会談。小池は「先頭に立って仕切りたい」と語り、若狭支援で一致した。小池は、東京10区と同時に実施する福岡6区補選にも関わる。二階には、福岡6区に出馬する自民党系の無所属候補を応援する為、今月10日に福岡入りすると伝えた。永田町では、来年1月の衆院解散説がある。「総選挙で勝利し、来年3月の自民党大会で安倍の党総裁任期延長を決める」とのシナリオだ。2つの補選の勝利は、その大前提。安倍も、小池の集票力に頼らざるを得ない。都議会での対立を余所に、党本部と小池は強かに協力する。野党も同じだ。大阪都構想を唱える日本維新の会は“大都市改革”を掲げ、小池に秋波を送った。民進党も、蓮舫(48)が小池に直接、協力を申し出た。仮想敵を作る“小池流”は、危うさも孕む。都議出身の自民党国会議員は「若狭を応援したくない」と漏らし、本音と建前の違いを滲ませる。小池が求心力を保つには、世論の支持を見せ続ける必要がある。「できるだけ高い得票で勝つように」。小池は若狭に指示している。2週間後に控えた補選に、小池も必死だ。 《敬称略》 =おわり

               ◇

森川直樹・岩村高信・舘野真治・田島如生が担当しました。


⦿日本経済新聞 2016年10月8日付掲載⦿
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