【アメリカ大統領選2016・激戦の現場】(04) ノースカロライナ州…赤い州、草の根攻勢

20161028 01
「期日前投票は10月20日から11月5日まで。家族で必ず投票に行って下さいね」――。ノースカロライナ州の最大都市・シャーロット近郊の閑静な住宅街で、今月15日、民主党候補であるヒラリー・クリントン氏(68)の陣営ボランティアが有権者宅を戸別訪問し、クリントン氏への投票を呼びかけた。訪問を受けた元教師のアレクサンドラ・エドワーズさん(62)が「期日前投票の期間を知らなかった。ヒラリーに必ず投票する」と応えると、陣営ボランティアのナンシー・ビショップさん(66)は「訪問のし甲斐があった」と顔を綻ばせた。ビショップさんらは民主党支持者宅を次々と回り、投票を促すと同時に、投票所への交通手段を聞き、必要な支援を申し出ていった。選拳人15人と有力な票田の同州は、共和党が強い代表的な南部の“レッドステート(赤い州)”だ。だが今回は、クリントン氏が大規模な草の根活動を展開して攻勢をかけ、昨日現在の世論調査の平均支持率で、共和党候補であるドナルド・トランプ氏(70)を僅差ながらリードする。

クリントン陣営のターゲットの1つが、アフリカ系ら非白人票だ。今月11日には、2008年に同州で勝利したバラク・オバマ大統領をグリーンズボロに派遣。オバマ氏は黒人学生らと対話集会を開き、「人種差別勢力を阻止しよう」と訴えた。同州では近年、金融業やハイテク産業の成長につれ、非白人人口が急増した。4割に迫る勢いで、同時に人種間の摩擦も強まった。先月20日には、シャーロットで黒人男性のキース・スコットさん(当時43)が白人警官に撃たれて死亡。抗議デモは暴動に発展した。スコットさんの義妹であるレイチェル・ドッチさん(35)は、「黒人社会に理解があるクリントン氏に投票する」と語る。一方のトランプ陣営も、白人保守層からの支持固めを図りつつ、非白人層への浸透も狙う。「民主党の連中はアフリカ系やヒスパニック系から票を貰うだけで、何もしてこなかった。私は、公平に扱われてこなかったアフリカ系の為に戦う」。トランプ氏は一昨日、同州フレッチャーの演説でこう訴えた。トランプ陣営は大規模な草の根の選挙戦を行ってはいないが、熱狂的な支持者たちがインターネット等で支持拡大を図っている。『YouTube』等の動画投稿サイトで“ダイヤモンドとシルク”の名前で活躍している黒人姉妹は、「トランプ氏こそ本物だ」と発信し続けている。2人は2008年・2012年年とオバマ氏に投票してきたが、オバマ政権の政策に幻滅し、共和党支持へ切り替えたという。姉のリネット・ハーダウェイさんは、「トランプ氏に投票する隠れた黒人は多数いる。批判されるから口にしないだけだ」と語る。ただ、同州の大統領選に詳しいカタウバ大学のマイケル・ビッツァー教授は、冷静にこう分析する。「クリントン陣営は、トランプ陣営よりも強い基盤で選挙活動を展開している。トランプ氏が黒人有権者に浸透している様子は窺えない」。 (大木聖馬)


⦿読売新聞 2016年10月23日付掲載⦿
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