fc2ブログ

【2020年アメリカ大統領選始動】(02) 「政治は直感が全て」

20190731 04
先月28日午前10時20分頃、G20大阪サミットの会場となった国際展示場『インテックス大阪』。インド首相のナレンドラ・モディ(68)との会談を終えたアメリカ大統領のドナルド・トランプ(73)は、足早に控室へ向かった。フロリダ州で開かれた2020年大統領選の民主党指名を争う候補のテレビ討論会の生中継を見る為だ。「不法移民にも医療保険を提供すべきだ」と10人の全候補者が主張すると、「アメリカ国民のことを最優先に考えるべきではないか」とすかさず『ツイッター』で野次を入れた。10分程度でテレビ観戦を切り上げると、ドイツ首相のアンゲラ・メルケル(65)との会談に向かった。トランプは焦っていた。今年春に自らの選挙陣営が実施した世論調査で、大統領選のカギを握るテキサス、ミシガン、ペンシルベニア各州で前副大統領のジョー・バイデン(76)に敗北するとの予測が出た。

トランプは側近に「そんな調査はなかったことにしろ」と不満をぶちまけた。前回大統領選の顧問にも次々と電話し、「(バイデンは)年寄り過ぎる」と強がった。トランプの再選戦略は2016年と同じだ。先月中旬、トランプは大統領執務室でダイエットコーラを飲みながら米誌のインタビューに応じ、「政治は直感が全てなんだ」と豪語した。選挙陣営スタッフはトランプにとって自分の直感の実行部隊だ。「私の人生は賭博そのものだ」とも語り、綿密な戦略は不要とみる。政策も、再選への損得勘定を直感で弾いて決める。先月20日夜、トランプはイランへの空爆を決行直前に急遽、撤回した。頭を過ったのは、「イランと戦争をすれば大統領再選に別れを告げるようなものだ」という『FOXニュース』の看板司会者、タッカー・カールソン(50)の助言だ。イラン空爆は、2016年に公約した海外でのアメリカ軍駐留縮小と矛盾する公算が大きい。「終わりなき戦争はしない」。トランプは土壇場で変心した。5月上旬に「2000億ドル分の中国製品に関税を上乗せする」と突然決断し、今月16日にはほぼ全製品に制裁関税をかける可能性に触れたトランプ。対中強硬姿勢の伏線は、バイデンが「中国は競争相手ではない」等と弱腰ともとれる発言をしたことだ。トランプが『連邦準備理事会(FRB)』理事に一時検討したスティーブン・ムーア(59)は、「多少の経済成長を犠牲にしてでも、対中政策を争点にバイデンを叩くほうが再選に有利と判断した」と解説する。 《敬称略》


キャプチャ  2019年7月18日付掲載
スポンサーサイト



テーマ : 国際ニュース
ジャンル : ニュース

轮廓

George Clooney

Author:George Clooney

最新文章
档案
分类
计数器
排名

FC2Blog Ranking

广告
搜索
RSS链接
链接