【電通の正体】(13) 昭和を引きずる資本政策、効率より持ち合い重視

20161114 04

『電通』の出資先(投資目的以外)は、272社・1719億円に上る。『TBSホールディングス』・『テレビ朝日ホールディングス』・『フジメディアホールディングス』・『テレビ東京ホールディングス』の在京キー局が並ぶものの、『日本テレビホールディングス』の記載は無い。しかも、電通の保有割合が最も多いTBSで6.23%、テレビ朝日・フジ・テレビ東京に至っては1~2%台しかない。電通の出資先の放送キー局も、電通に対して0~1%台を出資している。何れも大株主として拒否権等の権限を持たず、資本面からの影響力は限定的だ。また、映画製作・配給会社の『東映』・『松竹』・『東宝』等にも出資している。映画やアニメ製作を通じた取引関係は深いが、出資比率は全社1%未満に過ぎない。電通が薄く広く出資を行うのは、取引企業との関係維持強化の為とみられる。電通が一方的に出資する場合もあるが、「お互いに持ちつ持たれつの関係で出資し合い、関係を維持するのが業界の慣習」(広告業界関係者)という。昭和から続く株式持ち合いは、1990年代後半から解消傾向が強まり、最近は“コーポレートガバナンスコード(企業統治指針)”の導入等で、持ち合いの解消は加速している。だが、広告業界では未だに、こうした株式の持ち合いが続いている。スポンサー企業への出資も、大半が1%に満たない。上場企業の“株主資本利益率(ROE)”が重視される現在、総額1719億円に上る出資額の収益性を軽視し続けることはできない。『ニッセイ基礎研究所』チーフ株式ストラテジストの井出真吾氏は、「薄く広く出資し、幅広い企業の株式を保有することが、本業にどれだけ貢献しているかを株主に示す必要がある」と、投資の必要性を指摘する。電通はイギリスの広告大手『イージスグループ』を2013年に買収し、グローバル化に舵を切ったが、“株式持ち合い”等の日本的な商慣習を引きずる。 (本誌 荒木宏香)


キャプチャ  2016年8月23日号掲載
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