【トランプUSA・識者に聞く】(07) 早期の安倍会談、大きな意味――リチャード・アーミテージ氏(元アメリカ国務副長官)

20161125 01
アメリカ大統領選でドナルド・トランプ氏(70)が勝利したのは、アメリカの国内問題についての主張・公約が支持された為で、選挙戦で外交や安全保障は大きな争点にはならなかった。だから、次期大統領にはこう助言したい。「アジアやヨーロッパ、そして中東諸国との関係を考え直す際には、これまでの歴史を十分に理解した上で慎重に判断すべきだ」と。トランプ政権で、アメリカの外交は今後、どこに向かうのか。次の国務長官が誰になるのか等、未だ新政権の顔ぶれが固まっていないので、現段階で確実な予想をするのは難しいが、友好国との関係を正常に保つといった“同盟”の重要性がガラリと変わってしまうようなことは考え難い。それは、アメリカ軍・国防総省・国務省にとって変わることの無い基本姿勢だからだ。新政権は、時間をかけて少しずつ理解していくことになる筈で、私は心配はしていない。日本についてみると、トランプ氏は、アメリカ軍駐留経費負担の問題を未だしっかりと理解できていないのではないかと感じている。

(整備工や基地内レストランの従業員らの人件費等を日本側が負担する)“思いやり予算”だけではない。抑々、在日アメリカ軍基地は日本が整備したものだ。こうして詳細に見ていけば、日本の貢献が非常に大きなものだということを、トランプ氏も理解するだろう。南シナ海の問題や、(日米安全保障条約の対日防衛義務対象である)沖縄・尖閣諸島等についても同じだ。トランプ氏は、こうした問題全般について十分に理解していると言えるだろうか? 私には、そうは思えない。私の理解では、トランプ氏は物事を決断する際には“直感”に頼るという傾向が強い。この為、「トランプ氏が今後、次々と顔を合わせるであろう各国のリーダーたちと、どのような関係を築くことになるかは、彼が抱く印象によって大きく左右されることになるだろう」と考えている。だから、この段階で安倍首相とトランプ氏が顔を合わせることができたのには、大きな意味がある。今後も両者は、日米間の経済や安全保障等、様々なテーマを協議していくことになるだろう。安倍首相は、次期大統領と直接、面会を果たした初のリーダーとなり、私も誇らしく思っている。この早い段階で、アジアにおけるアメリカの“責務”についてトランプ氏の目を向けさせることができたという意味では、会談が実現したタイミングは非常に良かったと評価している。 (聞き手/ニューヨーク支局長 吉池亮) =おわり


⦿読売新聞 2016年11月19日付掲載⦿
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