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【輝け!世界の日本人】(03) ケニア、スラムから夢を

20200211 03
貧困や差別で追いやられた人々に希望を運ぶ。早川千晶さん(53、左画像中央、撮影/木村達矢)と原田療太郎さん(41)の心は、ケニアと中国に根付いている。急速に経済が発展し、新しいビルが次々に建つケニアの首都・ナイロビの一角には、そんな華やかさとは無縁のスラム街が広がる。人口20万人とも200万人とも言われるアフリカ最大規模のキベラスラムだ。早川さんはここで、貧困家庭の子供や孤児らを受け入れる教育施設『マゴソスクール』を、1999年から運営する。カラフルな絵が描かれた2階建ての校舎には現在、幼稚園児から小学8年生まで約600人が通う。授業料や朝と昼の給食費は無料だ。早川さんが日本での講演活動等で呼びかけた寄付金等が充てられている。差別や迫害を受けている人たちに関心を持ち、21歳の時に東京の大学を中退し て世界を回った。旅先のアフリカで、人々が持つ助け合いの精神や包容力に惹かれた。「腰を据えて彼らの考え方を知りたい」と、1990年にケニアに移住し、旅行会社に就職。ケニア人男性との間に子供を儲け、結婚した。バラックが密集するキベラには、絶望的な貧しさの中で暮らす人たちがいた。読み書きもできず、援助団体の支援に辿り着くこともできない。どうしたら貧困の連鎖を断ち切ることができるのか、考えた。ある時、知人のリリアン・アキニ・ワガラさん(49)が、自身も育ったキベラの孤児たちを引き取り、読み書きを教えていることを知った。子供たちと接し、「教育を受けることで、子供たちは夢を持てるようになる」と思い至った。

リリアンさんと自分の活動の場にしようと、キベラに長屋を買った。そこが今に続くマゴソの原点となった。早川さんにとって気がかりなのは、寧ろ日本の子供たちだという。コミュニケーションが上手くとれなかったり、多様性を受け入れられなかったりして、苛めや自殺を誘発しているように感じる。「スラムの子供は貧しいけれど、決して生きることを諦めたりはしない。一生懸命生きることの素晴らしさを伝えていきたい」。眼差しは、日本の子供たちへも向けられている。壁一面が、ハンセン病元患者と若者たちの笑顔の写真で埋められている。原田さんが2004年に中国の若者らと広東省広州に設立したNPO法人『家(JIA)』の事務所だ。中国には、元患者らが暮らす村が600以上あるとされる。その多くは隔離療養施設だった。JIAは、そうした村に若者らが2~3週間住み込み、トイレを作ったり、道の舗装に汗を流したりするワークキャンプを開催している。これまでに広東省や湖南省等、7省約80村でキャンプを行ない、延べ約2万2000人が参加した。原田さん自身もキャンプの経験者だ。早稲田大学3年生だった2002年に、広東省の元患者村を訪ねた。小中学校で苛めに遭った経験から、差別をなくす為と記者を志望し、経験を広げようと考えたからだった。筆談で会話するうち、自然と村人との距離が縮まり、「人と人との結び付きができれば差別は乗り越えられる」と感じた。大学4年生になり、就職先が決まらず落ち込んでいた時、活動経験が豊富な先輩に誘われ、中国で元患者支援に取り組むことを決めた。卒業後、言葉もわからないまま中国に渡り、最初の1年半を広東省の元患者13人が住む村で暮らしてみて、「支援を継続するには、中国の学生の参加を増やすことが必要」との思いを深めた。大学に飛び込みで勧誘に行くと、次第に参加者が増え、組織整備を進めた。今は運営の殆どを中国の若者らに任せ、顧問として活動に関わる。キャンプ経験者が大学を卒業して福祉の仕事に就いたり、寄付を続けてくれたりと、活動は根を張ってきた。「差別を受けながらも強く生きてきた元患者から、若者も力を貰っている」と確信している。 (木村達矢・角谷志保美)


キャプチャ  2020年1月6日付掲載
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