【それはハッカーが知っている】(24) おそロシア! アメリカ大統領選で暗躍したロシアンハッカーの実態とは?

アメリカ大統領選挙が大詰めの先月下旬。『ウォールストリートジャーナル』電子版が衝撃的な記事を配信した。そこには、大統領選中、ロシアのハッカー集団がヒラリー・クリントン陣営と民主党全国委員会(以下『DNC』)に対してサイバー攻撃を行っていたというもの。

――石川さん、これは一体?
石川「ロシアのハッカー集団がDNCのサーバーに侵入し、メール約2万通を盗み出したという事件についてですね」

――大流出事件じゃないですか!
石川「盗み出された情報は、民主党内の選挙委員同士のメールやチャット等のやり取り。中には、民主党がトランプ大統領を調査した情報もあったそうです」

――スゴ腕ハッカーの正体は、どんなヤツらなんですか?
石川「侵入したのは、ロシアの諜報機関と関係があると言われる“Cozy Bear”と“Fancy Bear”という集団です。実は私、“Fancy Bear”に知り合いがいましてね」

――つーか、アンタもグルか! FBIさん、コイツですっ!
石川「違う違う! ちょっとした知り合いだから。このハッカー集団がロシア政府とどんな接点があるのか、訊いただけですよ」

――で、取材の結果は?
石川「“Fancy Bear”の言い分ですと、『Cozy Bearは政府の手先だ! うちは無関係!』ということでした。でも、お互いに『アイツらは政府の手先だ!』と言い合っている連中なので、結局、真相は闇の中ですね」

――ところで、どうしてどっちも“○○Bear”なんですか?
石川「ロシアではペットとして熊を飼う家庭も多く、野良熊を見かけることも珍しくない。日本人が考える以上に熊が身近な存在なんです。それもあって、“○○Bear”と名乗る集団が多いんです」

――他にも熊さん集団が?
石川「以前、スイスで監視カメラメーカーがサイバー攻撃を受けて、監視カメラ用アプリをウイルス付きに置き換えられた事件がありました。この実行犯も、“Energetic Bear”というロシアのハッカー集団でした。また、彼らはアメリカのエネルギー関連企業にも攻撃を仕掛け、電力障害を発生させようしたこともあります」

――なるほど。“○○Bear”は、悪い意味で信頼と実績の証なんですね。では、このような事件は国内でもあったりするのでしょうか?
石川「今年2月、国際的ハッカー集団“アノニマス”を自称した少年が、ウイルスを収集して送り付ける為の予行演習をしていたことで書類送検されました。現在、国内では、正当な理由無くウイルスやハッキングツールを所持しているだけでも罰せられるようになっています。このような現状では、それこそ“○○Bear”と対峙する有能なホワイトハッカーが育つ環境が、どんどん失われてしまうような気がしますね」


石川英治(いしかわ・ひではる) 『東日本インターネット事業協同組合』理事。1969年、埼玉県生まれ。『西武鉄道』退社後、弁護士秘書・外車販売・訪問販売等の職を経て起業。1998年までハッカーグループ『UGTOP』の主催者として活動。1998年に実業家として、日本初のインターネットセキュリティー専門会社『アルテミス』を起業。2000年から2011年まで携帯電話公式コンテンツを運営する『サイバーエデン』を起業。著書に『まるわかりカジノ読本』(廣済堂ベストムック)・『子どもたちが危ない!スマホの現実』(ロングセラーズ)等。


キャプチャ  2016年12月12日号掲載
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