【男の子育て日記】(30) ○月×日

20161208 08
“愚妻”三輪記子のグラビア撮影が決まった(画像)。しかも『FRIDAY』。休刊が近いのだろうか。『講談社』は正気か。恐らく、グラビアのタイトルは『進撃の巨人』をもじったものが付くと思う。“笑撃の巨腹”とか。一時期、73㎏まで膨れ上がった妻の身体は、アイスクリームと酒と炭水化物を断つことによって59㎏まで落ちた。撮影日までにあと3㎏は落ちてほしい。「どうせ撮ってもらうなら綺麗にな。『樋口、いいオンナとセックスしているな』って、読者に悔しオナニーをさせるようなやつをな」。妻も妻だが、俺もどうかしている。しょうがないよ。おいらは(※一人称を意図的に変えました)作家になる前、『コアマガジン』というエロ本出版社で、マニア向けの『ニャン2倶楽部Z』編集長だったのだから。ここで言う“マニア”とは、自分の愛する女性が他の男に抱かれることによって、最高の性的興奮を得る男のこと。わかり易く言うと性倒錯者ですね。こうしたマニアは歴史上、珍しい話ではない。紀元前5世紀、古代ギリシャの歴史家・ヘロドトスの大著『歴史』(全9巻)にも出てくる。現在のトルコである古代アナトリア半島のリュデア地方を治めていたカンダウレス王は、自分の王妃があまりに美人だった為、他人に自慢したくなり、彼女の着替えをこっそり護衛のギュゲスに覗かせる。それを知った王妃は激怒して、ギュゲスに命じてカンダウレス王を暗殺させた。

20161208 09
ここから転じて、この手の性癖を持つ男を、現代では“カンダウリスト”と呼ぶ。あ、でも僕はカンダウリストではないですよ。そこまでの度量はナッシング。でも、FRIDAYの撮影がハメ撮りだったら、男優として名乗りを上げたんだけどなぁ。しかし、真面目な話、へアヌードを敢行したら『京都弁護士会』からの妻の弁護士資格剥奪は免れないだろう。まぁ、兎に角ですね、“東京観光名所露出プレイ巡り”とか、“排卵日乱交→中出ししたら即妊娠スペシャル”とか、“可憐で淑やかな令夫人を一糸纏わぬ姿に剥いたら恥丘に○○(※夫ではなく御主人様の名前)専用肉穴と刺青が彫られていた”とか、そういう異才の方たちと沢山接してきました。だから、カミさんのセミヌード如きに狼狽える訳がないんですわ。この連載担当のKに伝えたところ、「何と…まぁ…。夫としてどのような態度が迫られるものか、あまりに難解な数式過ぎて僕などは頭がパンクしますが」と感嘆とも侮蔑とも受け取れる返事が来た。そりゃ呆れるよなぁ。「毎回、あそこまで書いて大丈夫なのか?」と水道橋博士や荒井カオルさん、妻と『白熱ライブ ビビット』(TBSテレビ系)で共演している“夜回り先生”こと水谷修さんといった人生の強者から心配される始末。これも、“暴れ馬”に見染められた定めと思うしかない。一文よ、誰かが犠牲にならなきゃいけないんだ! “人身御供”を辞書で調べろ! アイ・アム・愛の殉教者!(そんなにいいもんじゃないか)


樋口毅宏(ひぐち・たけひろ) 作家。1971年、東京都生まれ。帝京大学文学部卒業後、『コアマガジン』に入社。『ニャン2倶楽部Z』『BUBKA』編集部を経て、『白夜書房』に移籍。『コリアムービー』『みうらじゅんマガジン』の編集長を務める。2009年に作家に転身。著書に『日本のセックス』(双葉文庫)・『ルック・バック・イン・アンガー』(祥伝社文庫)・『さよなら小沢健二』(扶桑社)等。


キャプチャ  2016年12月8日号掲載
スポンサーサイト

テーマ : パパ育児日記。
ジャンル : 育児

轮廓

George Clooney

Author:George Clooney

最新文章
档案
分类
计数器
排名

FC2Blog Ranking

广告
搜索
RSS链接
链接
QR码
QR